2000 Fiscal Year Annual Research Report
超高周波交流電位差法によるコーティング単結晶超合金の微小き裂損傷検出法の開発
Project/Area Number |
12650101
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下 貴元 立命館大学, 理工学部, 助教授 (10309099)
|
Keywords | 高温 / 超合金 / クリープ疲労 / 多軸 / 非破壊検査 / 交流電位差法 / 異方性 / 寿命評価 |
Research Abstract |
本年度は下記のような成果があった. 1.ニッケル基単結晶超合金CMSX-2を用いて,引張・圧縮-繰返しねじりの高温多軸低サイクル疲労試験を1172Kで実施した.ひずみ速度はミーゼス型の相当ひずみ速度で0.1%/sを用いた.また,引張・圧縮,繰返しねじりともに最大ひずみ時に10分〜60分のひずみ保持を導入した. 2.保持時間を伴わない高温低サイクル疲労試験では,繰返しねじりの方が引張・圧縮に比べて同一のミーゼス型の相当ひずみ範囲では約一桁破損寿命が小さくなった.この主要な要因は,単結晶超合金の弾性異方性によるものであり、神田らが提案している弾性異方性を考慮した異方性主ひずみ範囲を用いることによって,多軸低サイクル疲労寿命を整理することができた. 3.繰返しねじりでのひずみ保持時間は,引張・圧縮のそれと比べて大きく寿命を低下させた.この要因は繰返しねじりでの保持期間中のより大きな応力負荷によるものであることが判明した.従来の線形累積損傷則は,繰返しねじりに対して大きく危険側の寿命予測することが明らかになった.ヒステリシスループを弾性ひずみ,塑性ひずみおよびクリープひずみに分割し,さらに弾性ひずみには異方性を考慮した新たなクリープ疲労寿命評価法を提案した.提案した寿命予測法で,実験した範囲のクリープ疲労寿命を係数3の範囲で推定することができた. 4.交流電位差法を用いて,試料表面からは目視観察できない内部円孔欠陥検出の基礎実験を行った.交流電流の表皮効果を有効に用いることにより,円孔欠陥の深さを検出できる可能性を得た.より具体的には,交流電位差の周波数依存性,限界検出周波数を用いることが考えられるが,今後,両手法の精度確認等を行う予定である.
|
Research Products
(2 results)