2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650104
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
西谷 弘信 九州産業大学, 工学部, 教授 (20037708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才本 明秀 長崎大学, 工学部, 助教授 (00253633)
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Keywords | き裂伝ぱシミュレーション / 圧縮せん断破壊 / 線形破壊力学 / ウイングき裂 / 多数き裂群 / 体積力法 |
Research Abstract |
概械や構造部材に存在するき裂の伝ぱが問題となる多くの状況は,部材が引張応力をうけてき裂が開口するモードI型の破壊と関係している。特に,鋳鉄やコンクリートなどのぜい性固体は圧縮荷重には比較的強いが,引張応力下では簡単に破壊する特性があり,これらの材料は圧縮力下で使用されることが多い。ただし過度の圧縮荷重は,ぜい性固体特有の圧縮せん断破壊を招くことがあり,圧縮力下における破壊形態の予測やき裂伝ぱ経路の予知など圧縮せん断破壊メカニズムの解明が必要とされている。圧縮応力下におけるき裂伝ぱシミュレーションは,引張応力下におけるそれに比べ複雑で計算コストがかかる接触解析が必要になる。引張応力下におけるき裂伝ぱ問題ではき裂上下面が開口するため応力自由条件が適用できるのに対し,圧縮応力下におけるき裂伝ぱでは上下面間の接触や摩擦によって伝ぱ経路が変化する。しかも一般にき裂面の接触域は繰り返し計算によって求める必要があり,そのため圧縮応力下におけるき裂伝ぱのシミュレーションは世界的にもほとんど例がなかった。本研究ではき裂問題に関して他の解法を圧倒する精度と効率を誇る体積力法を用い,体積力対の物理的意味に基づいて接触および摩擦の問題を効率的に克服する手法を見出して圧縮応力場を伝ぱするき裂の伝ぱ経路や伝ぱ特性をコンピュータシミュレーション可能なプログラムを開発した。また,開発したプラグラムを多数き裂を含むぜい性固体の圧縮問題に適用し,き裂群の伝ぱ・合体挙動や圧縮せん断破壊のメカニズムを破壊力学に基づいて説明することに成功した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 今井康文, 才本明秀, 本村文孝: "移動熱源による自由縁近傍の熱応力割断"日本機械学会論文集 A編. 66・670. 993-998 (2002)
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[Publications] A Saimoto, Y Imai, F Motomura: "Organization of Quasi-Mode-II Faulting in Brittle Solids due to the Localization of mode-I Echelon of Cracks"Yuengnum University Press, Advanced Studies in Mechanical Engineering. 5-8 (2002)
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[Publications] A Saimoto, H Nisitani: "Crack propagation criterion and simulation under biaxial loading"Proc. of Damage and Fracture Mechanics VII, Computer Aided Assessment & Control. 93-102 (2002)
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[Publications] H Nisitani, T Kawamura: "Usefulness of non-linear crack mechanics under plane strain conditions"Proc. of Damage and Fracture Mechanics VII, Computer Aided Assessment & Control. 25-34 (2002)
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[Publications] H Nistam, T Umeno, H Higaki: "Effect of roughness on the frictional behavior between spheres (SUJ2) and plane (0.45% carbon steel)"Proc. of Damage and Fracture Mechanics VII, Computer Aided Assessment & Control. 335-344 (2002)