2000 Fiscal Year Annual Research Report
切れ刃トランケーション量の最適設計に基づく硬脆材料の延性モード研削
Project/Area Number |
12650105
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
田牧 純一 北見工業大学, 工学部, 教授 (30005516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 明彦 北見工業大学, 工学部, 助手 (40178025)
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Keywords | 脆性材料 / 延性モード研削 / ダイヤモンド砥粒 / 切れ刃トランケーション / 研削シミュレーション / モンテカルロ法 / 切れ刃形状 / トポグラフィの最適化 |
Research Abstract |
初年度は,脆性材料の延性モード研削を達成するために具備すべきホイール作業面トポグラフィ特性を研削機構の観点から解明することを目的として,モンテカルロ法による平面プランジ研削加工の計算機シミュレーションプログラムを開発した. すなわち,三角形と台形が混在する砥粒切れ刃断面形状を統一したアルゴリズムで処理することができ,同時に数ミクロンのホイール切込み量に対してナノオーダーの仕上面プロフィルを正確に表現できるようなシミュレーション技法を開発した.はじめに,研削条件およびトポグラフィ特性(切れ刃密度,トランケーション量)をパラメータとしてこのプログラムの動作チェックを行なった.次に,延性モード研削を実現する最大砥粒切込み深さとして100nmを設定し,鏡面研削を実現する最大高さ粗さとして20nmを設定することにより,この条件を満たす研削条件およびトポグラフィ特性を検討した. その結果,延性モード研削を達成するための研削条件は鏡面研削を達成するための研削条件よりも厳しいこと(大きな速度比と大きなトランケーション量)を明らかにした.また,ダイヤモンド砥粒の集中度と砥粒径を与えて延性モード研削に必要な砥粒逃げ面面積率と平均砥粒逃げ面面積を算出するためのチャート図を作成した.更に,ダイヤモンド砥粒切れ刃の立体形状測定装置として走査型レーザ顕微鏡を導入し,スパイク雑音除去ソフトウェアを開発することによって,CCDカメラでは識別できない,工作物との摩擦摩耗によって生じる砥粒逃げ面を定量的に観察する手法を確立した.
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