2000 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ部品の形状・寸法測定用光学式微小プローブの開発
Project/Area Number |
12650121
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三井 公之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90219668)
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Keywords | マイクロ部品計測 / 光学式プローブ / 光計測 / マイクロマシン技術 / 光ファイバー |
Research Abstract |
探針を測定表面に接近させたときに電流が流れるトンネル現象を利用したマイクロ部品を対象とした形状・寸法測定装置を開発し,ねじ山形状,微小鋼球,微小穴の内径測定等に適用し良い結果を得ている.しかし,この測定手法では不可能な非導電性の測定対象の形状・寸法測定に対応できるようにするために,本研究では光学式の新しい微小プローブの開発を行っている. 本年度においては,以下の検討を行った. 1)光ファイバーの先端にガラス球を接着し,光ファイバーの他端よりレーザ光を照射する.ガラス球の直径や屈折率,レーザ波長を適当に選ぶとガラス球の外周に定在波が生じ,この定在波がエバネセント波(近接場光)を発生させる.測定対象とこの球が接触すると,球外面より物体側に光が漏れだし,その分だけ光ファイバーを逆に戻る光量が減少するので,これを検出すれば,接触の有無を検知できることになる.本年度は,本方式の微小プローブ実現に向け,近接場光に関する種々の文献を調査し,測定手法の基本的構成について検討し,光学系の概念設計を行った. 2)光ファイバとガラス球との接着・組み付けについて種々の検討を行う必要があるため,当初,ガラス球の直径が1mm程度のものから接合実験を行った.球の直径が0.5mm程度以下になると,手作業による接合作業が困難になるので,顕微鏡下にてマイクロマニピュレータを使用して接合作業を行うため,マイクロマニピュレータのエンドエフェクタの設計を行い,接合実験を行った.また接着剤についてもエポキシ系接着剤,シアノアクリレート系瞬間接着剤,紫外線硬化型接着剤の使用を試みた.また,レーザ光源からの光を光ファイバに導入するために,複数の微動ステージュニットにより光ファイバー調芯装置を構成し,光ファイバへのレーザ光の導入に関する基礎実験を行った.
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