2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650128
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 憲一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (00064452)
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Keywords | 内周刃 / ダイヤモンド砥粒 / 切断 / 振動加工 / スライシング / 研削 |
Research Abstract |
平成12年度の研究計画は,内周刃切断方式における高性能化に関し「楕円振動切断方式」を創案し,その加工特性並びに加工メカニズムの検討並びに加工エッジ部に発生するチッピングの軽減を理論・実験の両面から研究するものであった.加工中の工作物と工具間で振動1サイクル中に伴う分離現象によって加工中に生じる数々の現象についての実験的並びに理論的な検証による学術的な考察を通して,楕円振動を利用した内周刃切断方式の実用化への可能性を追求した.その結果,以下の事柄が明らかとなった. 1.内周刃切断加工における加工精度を向上させる一助として,切断抵抗の減少が挙げられる.そこで,内周刃切断加工中に生じる切断抵抗について,従来報告されている研削理論を参照しつつ振動切断時の切断荷重挙動を理論的に検討し,それを実験的に実証した.その結果,振動切断時には工作物と工具の振動1サイクル中の断続切断に起因して切断抵抗の低減化が可能であることを示した. 2.振動切断方式が加工中のブレード挙動に与える影響について理論的に考察し,ウエハーの加工精度(反り,うねり等)等も実験的に考察した.その結果,振動切断時の切断抵抗の低下に起因して切断後の反り,うねりに対して好結果を生じる要因となった.また,加工時に生じるブレード摩耗量も減少させ得ることが可能であることを示した. 3.切断後のウェハーエッジ部で生じるチッピングは振動・無振動切断共にほぼ同程度の値を示し,振動の明確な効果は得られなかった.
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Research Products
(1 results)