2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650128
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 憲一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (00064452)
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Keywords | 研削 / スライシング / 切断 / 内周刃 / チッピング / 半導体材料 / 硬脆材料 |
Research Abstract |
本研究では,硬脆材料の精密切断技術の1つである内周刃切断方式の高性能化を目指して,加工中の工作物に楕円振動を付加させる切断方式を考案し,SiC等の砥粒を混合させた加工液を用いて切断実験を行った際の加工特性並びに加工メカニズムの検討を通じて実用化への可能性を検討した. 今年度の研究成果はそれぞれ以下の通りである. 1.水系加工液に砥粒を混合させる場合には,加工液の蒸発性の問題から水或いは通常の水溶性切削油より,マルチワイヤソー等で多用されている蒸発防止剤や砥粒の沈降防止剤を添加した加工液の方が優れた加工特性を示すことが明らかになった.また,混合させる砥粒は工具表面のダイヤモンド砥粒の突き出し量と同じ直径で破砕性に優れるSiC砥粒の方がチッピングを低減できることが明らかになった. 2.工作物エッジ部に生じるチッピング(欠け,割れ)の大きさは,内周刃ブレードの工作物への進入角と離脱角に依存して変化し,チッピングの絶対値はブレードが進入側の方が小さいことが明らかとなった.また,工具である内周刃ブレードの工作物進入角並びに離脱角が浅いほどチッピングを減少させることも明らかになった. 3.チッピングを減少させ得る粒径のSiC砥粒を混合させた場合,ウエハうねりやBOWは向上するが,加工面の粗さは低下する傾向を示すことが明らかとなった.しかしながら,半導体シリコンを切断した際に問題となる加工クラック層は30μm弱で有り,十分実用可能であることが明らかとなった.
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Research Products
(1 results)