2001 Fiscal Year Annual Research Report
部品循環性を向上させた製品開発のための評価システム
Project/Area Number |
12650148
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高田 祥三 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50120340)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棟近 雅彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10200247)
大成 尚 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60277853)
|
Keywords | 循環型生産 / 部品再使用 / 品質設計 / 品質機能展開 / モジュール構成法 / 制約ネットワーク / 部品耐用寿命推定 / 機構シミュレーション |
Research Abstract |
資源,環境問題への対応として循環型生産システムの実現が目指されている.この場合,物質循環のループをより小さくできる製品や部品レベルの再使用が効果的である.しかし,民生品の多くは市場寿命が短く,頻繁にモデルチェンジが行なわれるので,数世代の製品にわたって同一の部品を使用できるようにするためには,モデルチェンジを考慮した製品開発が必要となる.本研究では,部品再使用を考慮した製品設計の問題を,設計変更の問題,モジュール構成の問題,および,部品寿命評価の観点から検討をした.設計変更の問題に関しては,設計変更項目を分析し,それらがコストダウン要求によるものと,品質要求によるものの2つに大別できることを示した.また,品質機能展開を用いユニットごとに設計変更項目と変更理由を整理し,その基準を組み込んで部品再使用の可能性を検討するための手法を提案した.また,これを自動販売機に適用してその有効性を確認した.モジュール構成の問題に関しては,再使用性と分解性の2つの目標を考慮しながら,モジュールの統合・分割とモジュールの統合・新設という2段階にわけてモジュール構成案を生成する手順を示した.また,新製品の要求仕様に対して,再使用を考慮した部品構成案を生成するための,制約ネットワークを利用したプログラムを作成し,その計算時間の短縮方法の提案を行った.部品寿命評価に関しては,部品の物理的な耐用寿命と保証しなければならない寿命を判断する手法に検討した.耐用寿命に関しては,保守履歴データと物理モデルによる解析を組合せた推定の手順を、また,保証しなければならない寿命については,製品の使用量分布データより,複数世代にわたった部品の使用量の推定方法を提案した.また,これらを複写機の紙送りユニットに適用してその有効性を確認した.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 山田篤史, 高田祥三: "設備ライフサイクルシミュレーションに基づく産業用ロボットの関節歯車の摩耗予測システム"精密工学会誌. 67巻12号. 2010-2015 (2001)
-
[Publications] 山田篤史, 山元亮祐, 高田祥三: "劣化予測に基づく産業用ロボットの作業設計"精密工学会誌. 68巻1号. 53-57 (2002)
-
[Publications] 長島聡, 高田祥三: "設備モデルに基づく劣化・故障解析支援システム"2001年度精密工学会秋季大会学術講演論文集. 382 (2001)
-
[Publications] 越智公央, 高田祥三, 大林陽一郎: "OA機器のユニット再使用のための評価に関する研究"2002年度精密工学会秋季大会学術講演論文集. (印刷中). (2002)