2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650162
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
施 紅輝 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (30273311)
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Keywords | Water Entry / Supercavitation / Underwater Shock Wave |
Research Abstract |
本研究では,鈍頭形状の高速飛翔体を静止水面に衝突させ,飛翔体の着水時に発生する衝撃圧力の大きさや圧力波の伝播過程をPVDF圧力変換器を使用して調べた.また,一眼レフカメラと高速デジタルビデオカメラを用いて高速着水現象の可視化観察を行い,スプラッシュの構造や水中飛翔体の運動特性およびスーパーキャビテーションの詳細な解明を行った.これらの実験から得られた結論を以下に示す. 1.高速飛翔体が着水することによって発生した圧力波の伝播速度は,実験時の水温20℃での水中の音速1483m/s程度であった.その圧力波後方では,流体粒子の運動によるよどみ点圧力が圧力波形に現れ,それは静水圧より少し高い値であった. 2.飛翔体が円柱に似た形状であることやスプラッシュによる膨張波発生のために,水面付近のピーク圧力は低くなった.なお,空洞内の圧力は,飽和蒸気圧程度であった. 3.キャビテーションの崩壊に伴う高圧力の発生や,surface closureが生じると発生する下向きジェットの飛翔体への衝突及び水から受ける抗力などの原因で,水中を運動する飛翔体はすべて軌道が曲げられ,直進するものはなかった. 4.本研究において,水面上に発生するスプラッシュ,それに伴う噴流,水中に形成される空洞,その崩壊などの高速着水に伴う全現象は20msの間に終了する.また,空洞が収縮と膨張を繰り返すリバウンド現象が数回見られた. 5.スプラッシュは円筒状とジェット状のものに分かれ,初期速度が空気中の音速程度の速さで上昇し,ジェット状のスプラッシュはお椀型に広がった. 6.本研究において,飛翔体が傾くことにより急な減速が生じるので,浅い位置で気泡の発生量が減る.そのために,deep closureは理論解析より浅い位置(水深440mm)で生じた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hong-Hui Shi,Motoyuki Itoh,Takuya Takami: "Optical observation of the supercavitation induced by high-speed water entry"Journal of Fluids Engineering. Vol.122,Iss.4. 806-810 (2000)
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[Publications] Hong-Hui Shi and Makoto Kume: "An experimental research on the flow field of water entry by pressure measurements"Physics of Fluids. Vol.13,Iss.1. 347-349 (2001)