2001 Fiscal Year Annual Research Report
回転円板隙間流れの研究―低比速度・小型磁気浮上遠心血液ポンプ内流れ特性の究明を目指して―
Project/Area Number |
12650185
|
Research Institution | SETSUNAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
赤松 映明 摂南大学, 工学部, 教授 (40025896)
|
Keywords | 回転円板 / 磁気浮上 / 遠心血液ポンプ / 漏れ流れ / ポンプ効率 |
Research Abstract |
本研究は次世代人工心臓としての磁気浮上遠心血液ポンプの開発研究の課題の一つである。この種のポンプは小型であるため血液粘度の影響が大で、所要動力の大半はポンプケーシングとインペラーディスクの間の隙間での摩擦ならびに漏れによる損失が占めている。この隙間の流れは一般には回転円板まわりの粘性流として把えることができ、実機では、この隙間流れはポンプ入口に直接戻るのであるが、これを一たん迂回路に導いて、流量測定後、入口に戻す工夫を施して、ポンプの種々の運転条件に対して漏れ量の測定を行った。その結果、たとえば圧力差100mmHg、流量5l/minにおいて、この漏れ量は約1l/minとなることが判った。またこの隙間内の流れを支配する3因子、(1)ポンプ作用により生じる圧力差、(2)回転円板による遠心力、(3)インペラーから吐出される主流によるジェットポンプ効果等による影響を実験結果の検討を通して把握することができた。なお、インペラーを盲円板にとり替えて、文字通りの隙間内回転円板粘性流については昨年度実施済みであることを付記しておく。 この流れに対して外部境界条件となるインペラー内外周での圧力分布はすでに測定を完了している。流れの可視化用に回転座標-静止座標変換光学系を従来の直角プリズム直交二面反射方式からダブプリズム方式に転換し、さらに光学系の改良により良質の画像が得られるようになった。また、市販のソフトを用いたポンプ内流れの数値解析も進行中で、近くポンプ内流れについて広汎な解析を行える予定である。
|
Research Products
(1 results)