2001 Fiscal Year Annual Research Report
改良した多点LDV法と光散乱法による2方向瞬時流速分布同時計測法の開発
Project/Area Number |
12650186
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Research Institution | Toyama National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
八賀 正司 富山商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (80123305)
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Keywords | LDV / 同時計測 / 多点 / CCDイメージセンサ / 電子冷却 / 流速分布 / 時系列測定 |
Research Abstract |
流動場の測定には、従来から熱線流速計やレーザドップラー流速計(LDV)が用いられ、空間のある1点における流速の時間変動が計測されてきた。時間・空間的に非定常で3次元性を有する乱流場における渦構造などを解明するためには、流れ場を乱すことなく空間的構造を直接計測することが不可欠であり、流れの可視化を利用して、流速ベクトルを多点で同時に計測する方法が確立されてきている。点計測では高時間分解能で流速の時問変動を追うことができる。面計測や3次元計測では特定の瞬間の空間情報を得ることができるが、早い時間変動を追うことが困難である。点計測の利点を多点に応用した多点ファイバLDV法(MLDV)は乱流場での測定線上の流速分布の時間変動を高時空間分解能で瞬時に求めることができる。 本研究では、MLDVとCCDエリアイメージセンサーを併用して、測定線上の2成分の流速分布の時間変動を瞬時に計測する新しい手法を取り扱っている。エリアイメージセンサーをラインビニング動作させることにより、電荷蓄積時間を大幅に短くして、1ラインの高速読み取りを繰り返し行うことを可能とした。測定線上(Z方向)の粒子位置をCCDセンサで繰り返し撮影し、撮影されたCCDセンサ上の粒子の位置をMLDV法(Z方向と垂直なX方向の流速データが同時に得られる)で特定することにより、撮影された2時刻の粒子位置からZ方向の流速を求める。多点ファイバLDVとCCDエリアイメージセンサーを併用した上記2成分流速分布の測定を繰り返し行えば、2成分(ZとX方向)の流速分布の時間変動を求めることが出来る。今回の実験に用いたMLDV法は周波数シフトを行っているので、逆流も測定することが可能であった。CCDセンサを冷却することにより、微弱光の検出が可能となり、安価な半導体レーザをMLDV法とCCDセンサの同一の光源として用いることが可能となった。
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