2001 Fiscal Year Annual Research Report
危険性気体取扱設備の事故時における空気流入防止技術の開発研究
Project/Area Number |
12650192
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
菱田 誠 千葉大学, 工学部, 教授 (10291296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 哲明 日本原子力研究所, 核熱利用研究部, 主任研究員
文沢 元雄 日本原子力研究所, 国際原子力総合センター, 主任研究員
田中 学 千葉大学, 工学部, 助手 (20292667)
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Keywords | 置換流 / 自然対流 / 異種流体の管内流 / 分子拡散 / 置換流抑制 |
Research Abstract |
本研究は、気体燃料貯蔵タンク等に接続されている配管等の破断事故時における空気流入防止技術の開発に関する基礎研究である。配管破断事故時における空気と気体燃料の置換は、両者の密度差によって駆動される自然対流によって行われる。したがって、配管の一部にU字管部等を設けると、その部分に密度の大きな空気が滞留し、対向置換流を抑制し空気の流入を少なく押さえることができると考えられる。本研究では、流路の断面が円形及び矩形(アスペクト比=10)の流路内に生じる異種気体の置換流の流動様式、置換流量、流速分布及び円管の一部にU字管部を取り付けた空気流入抑止流路内に生じる置換流の流動様式及び置換流量等を実験的に調べた。 実験の主なパラメータは、気体の種類と流路の傾斜角である。気体の種類は、空気、ヘリウム、窒素、SF6であり、これらの気体を組み合わせて形成される、(空気)-(ヘリウム+空気)置換流、(空気)-(窒素+空気)置換流、(空気)-(SF6+空気)置換流について実験を行った。流路の傾斜角は水平から垂直までπ/12毎に変化させた。 また、矩形流路内を流れる(空気)-(ヘリウム)置換流については数値解析によって流速分布、濃度分布、置換流量等を調べた。得られた主な結果は以下のとおりである。 (1)流路内に形成される置換流の流動様式は、異種流体の組み合わせ、グラスホフ数、流路の傾斜角によって異なる。本実験範囲で表れた主な流動様式は、2層層状流、3層層状流、混合流(非層状流)である。 (2)置換流量は、無次元置換流とグラスフォフ数、シュミット数、傾斜角との関係で整理できる。 (3)置換流量は流路の一部にU字管部を設けることにより大幅に減少させることができる。本実験では1/50〜1/100に減少させることができた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 張伯文, 田中学, 菱田誠, 文沢元雄: "矩形流路内における異種流体置換流に関する実験的研究"第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集. Vol.2. 609-610 (2000)
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[Publications] 張伯文, 田中学, 菱田誠, 文沢元雄: "矩形流路内の異種流体置換流に関する実験的研究"日本機械学会2000年度年次大会講演論文集. Vol.4. 509-510 (2000)
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[Publications] Makoto HISHIDA, Gaku TANAKA, Bowen ZHANG, Zhao HONG: "Exchange flow thorough a rectangular channel"Proceedings of the 4^<th> JSME-KSME Thermal Engineering Conference. Vol.3. 235-239 (2000)
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[Publications] 安斉健二, 田中学, 菱田誠: "異種気体の対向置換流に関する研究"第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (2002)