2000 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ応用瞬時画像計測による拡散火炎と渦の干渉に関する研究
Project/Area Number |
12650205
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小宮山 正治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40178372)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高城 敏美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029096)
|
Keywords | レーリ散乱 / レーザ誘起蛍光 / 温度 / OH濃度 / 渦 / 拡散火炎 / 消炎 |
Research Abstract |
乱流燃焼場では流速やスカラー量(温度、化学種濃度)が空間的に不均一かつ時間的に変動し、これらの特性が火炎構造を支配する。このため、その乱流火炎の構造を基礎的に解明し、合理的な乱流火炎モデルを構築するためには、渦の挙動と火炎の相互干渉を実験的かつ解析的に分析することが求められる。このため、燃料流を音響励起させることにより,制御可能な大規模渦を伴う噴流拡散火炎を対象にレーリ散乱法とレーザ誘起蛍光法を組み合わせ瞬時2次元温度・OH濃度分布同時測定を行い、火炎内における大規模渦と火炎との干渉挙動を観測することを可能とし、以下の結果を得た。 (1)渦を伴う噴流拡散火炎をパイロット火炎で保炎することにより、火炎が吹き飛ぶことなく、大きな速度変動(振幅)を燃料流に与え、渦円周部の側面や渦後流において局所的に反応帯の途切れた噴流拡散火炎を形成させることを可能とした。 (2)燃料流の振動の影響により噴流拡散火炎中心部に未燃の燃料がほとんど存在しない領域が部分的に形成されるため、周囲の酸化剤である空気がノズル中心軸近くにまで侵入し、非加振時の定常層流火炎の場合では予想できない位置に拡散火炎が形成されることが認められた。 (3)燃料流に大きな速度変動(振幅)を与えた場合、渦円周部側面において大きな温度低下と、その温度低下と対応したOH濃度の局所的な低下がみられ、火炎反応帯が途切れることが認められた。また、一旦途切れた火炎が回復して下流方向へ伸びていくことが確認された。 (4)燃料流に与える速度変動(振幅)をさらに大きくした場合、渦円周部側面および渦後流において火炎反応帯が途切れ、渦内部に新たな火炎反応帯が形成され、渦内外に火炎反応帯がエッジフレームの形で存在するような火炎が形成されることが確認された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Ryoji Kawabe,Osamu Yatsuda,Masaharu Komiyama,Shinichi Kinoshita,Toshimi Takagi: "Measurements of Two-dimensional Temperature, OH Concentration and Velocity in Diffusion Flames Interacted with Large Scale Vortex"4th JSME/KSME Thermal Engineering Joint Conference. Vol.2. 13-18 (2000)
-
[Publications] 川辺亮二,矢津田修,林昭憲,小宮山正治,高城敏美,木下進一: "大規模渦と干渉する拡散火炎のレーザ画像計測による構造解析"第38回燃焼シンポジウム講演論文集. 17-18 (2000)