2000 Fiscal Year Annual Research Report
低重力空間での液体と薄肉構造物の動的連成非線形挙動
Project/Area Number |
12650221
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
千葉 正克 岩手大学, 工学部, 教授 (10179955)
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Keywords | 低重力 / 宇宙構造物 / 流体 / 連成振動 |
Research Abstract |
本研究では、低重力空間における弾性構造物と液体の連成挙動問題について、液体が液滴状態で、柔軟弾性フレームに付着したシステムを例に取り上げ、柔軟構造物の運動に及ぼす付着液滴の影響について、地上でできる範囲内での基礎実験を行った。特に液滴の移動又は離脱に関する非線形現象の解明を行う。本年度は具体的に以下の事項について研究を行った。 I 液滴が付着した柔軟弾性フレームの動的挙動に関する実験 a.擬似的な宇宙空間の創設 プラスティック製の柔軟弾性フレームを組み合わせて試験構造物を作り,ばねを介して糸で吊し、空間内を自由に運動できるようにすることで、擬似的な宇宙空間を作った。付加液滴は,「ばね-質量」系としてモデル化した。 b.試験体の加振 電磁小型加振器を用いて正弦波加振を行い、柔軟弾性フレームの周波数応答を測定するシステムを確立した。 c.応答の測定と運動の解析 「3次元運動解析システム」を用いて,柔軟弾性フレームの3次元運動を測定できるシステムを確立した。 II 部分的に拘束された液滴の固有振動解析 部分的に拘束された球状液滴の固有振動解析を行った。また対応する実験を行い,両者の結果を比較した。その結果,両者は定性的には良い傾向であるが,定量的な一致は今後の課題として残った。
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