2001 Fiscal Year Annual Research Report
構造物の回転自由度に関する周波数応答関数の推定方法の開発
Project/Area Number |
12650232
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
吉村 卓也 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50220736)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉置 元 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60315752)
|
Keywords | 実験モード解析 / 回転自由度 / 周波数応答関数 / 測定技術 / 部分構造合成法 |
Research Abstract |
本研究では,剛体ブロック(Tブロック)を用いた回転自由度FRFの計測法を提案し,平成12年度においては,はり構造物を対象とした基礎検討を行った.本年度行った内容を以下にまとめる. 1.測定精度の向上と適用範囲の拡大 回転自由度FRFの推定におけるランダム誤差の影響を検討した.推定精度を向上させるアルゴリズムを考案し,従来の提案法と比較することにより,測定においてランダムに混入する誤差があるとき,偏りのない高精度なFRF推定が可能であることを示した. また従来の提案においてはTブロックを剛体と仮定していたが,より高い周波数範囲の測定を可能にするために,その弾性振動成分を考慮した推定法を検討した. 以上の検討により具体的には,はり構造物を対象として,従来の提案法では500Hzまでの測定が可能であったのに対して,約1,000Hzまでの測定が可能となった. 2.実構造物への適用 提案した回転自由度FRFの推定法を,自動車のサブフルームのFRF測定に適用し,6自由度(並進3自由度,回転3自由度)のFRFを推定した.推定されたFRFをFEMの予測値と比較することにより,その妥当性を確認すると共に,推定されたFRFを用いてサブフレームに剛体を付加した構造変更予測を行うことにより,その有用性を示した. 3.研究のまとめ 回転自由度を考慮した新たな実験モード解析の流れを整理し,これによりFRF測定及び動的解析を行うことで,実験モード解析の適用範囲が拡張されることを示した.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 細矢 直基, 吉村 卓也: "構造物の回転自由度に関する周波数応答関数の推定(自己FRF推定法の提案と基礎的検討)"日本機械学会論文集C編. 67巻, 657号. 1470-1477 (2001)
-
[Publications] 細矢 直基, 吉村 卓也: "構造物の回転自由度に関する周波数応答関数の推定(ランダム誤差を考慮した推定法の提案とその精度評価)"日本機械学会,機械力学・計測制御講演論文集. No.01-5(CD-ROM). (2001)
-
[Publications] Naoki HOSOYA, Takuya YOSHIMURA: "FRF Measurement on Rotational Degrees of Freedom of Structures"Proceedings of the Asia-Pacific Vibration Conference '2001. Vol.II. 751-756 (2001)