2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650236
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
川島 豪 神奈川工科大学, 工学部, 助教授 (70186089)
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Keywords | 救急自動車 / 運動制御 / 乗り心地 / 寝台 / 振り子 / 最適制御 / LQI制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は、救急自動車がカーブを通過する際に生じる遠心力による横力、加速・減速時に生じる前後力が寝台上の患者に与える負担を軽減するため、患者に作用する力を常に寝台と垂直方向に制御する強制振り子式寝台を開発することである。本システムは、振り子式機構を採用することで救急車にとって最も重要な制御系がダウンしたときのパッシブセーフティーを確保している。さらに、車両に作用する加速度が一定のときには寝台を傾けるエネルギーを必要としないためエネルギー源が限られている車載用として適しているという特徴を有する。また、振り子の回転中心を患者の重心にほぼ一致させることで、患者の車酔いを防ぐとともに、患者に対する制御系のロバスト性も確保している。本年度は、昨年度製作した寝台模型の制御性能改善を中心に以下の研究を実施した。 1.機構解析ソフト(MSC. visual Nastran 4D)を用いて評価関数の重みについて検討した。ソフト上に強制振り子式寝台のシミュレーションモデルを構築し、重みをいろいろと変えて求められたフィードバックゲインを用いて制御シミュレーションを実施した。その結果、アクチュエータのドライバが原因のノイズを抑えられれば、フィードバックゲインを大きくでき、制御性能をさらに改善できることを明らかにした。 2.寝台模型を載せる車両にハンドル角センサーを取り付け、ハンドル角から車両に作用する遠心力への伝達関数を同定、フィードフォワードループを加えた制御システムを構築した。そして、カーブの入口と出口における寝台面上の横力をフィードバック制御のみの場合より抑制できることを確認した。 3.アクセルおよびブレーキペダルに踏力計を取り付け、各ペダルの踏力と車両の加速度および減速度の関係を測定、フィードフォワードループを加えた制御システムを構築した。 以上
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