2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650238
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
吉田 靖夫 中部大学, 工学部, 教授 (10257587)
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Keywords | Cargo container / Swing / Rotation / Coupling vibration / Position control / Inertia rotor / Container crane / Vibration suppression |
Research Abstract |
貨物コンテナ荷役作業の高効率化のためには、従来の質点単振子としてのコンテナ吊り荷の揺れ制御技術に代わって、剛体吊り荷としての揺れと回転の同時制御技術とする必要がある。このため、上面の4隅にてロープで吊り下げられた直方体剛体モデルとした貨物コンテナ吊り荷の揺れ・回転の連成振動の解析を行い、これをもとに、コンテナクレーン操作による揺れ制御および慣性ロータのリアクショントルクによる回転制御を併用した揺れ・回転の同時防止制御技術を開発することを目的として研究を実施中である。 本年度(平成12年度)は、貨物コンテナ吊り荷を上面の4隅にてコンテナクレーンより吊り下げられた直方体剛体モデルとして取り扱い、クレーン搬送時の慣性ロータを有する貨物コンテナの揺れ回転連成振動に関する運動方程式を導出した。更に、導出した運動方程式の動的干渉性を用いて、クレーン操作と慣性ロータ駆動によるクレーン制御と貨物コンテナ制振システムを作成した。これをもとにシミュレーションプログラムを作成し、ロープ長さが一定の場合についての基礎的な貨物コンテナ吊り荷の実験装置を試作し実験を行った。貨物コンテナ吊り荷の揺れはレーザ変位計により計測し、空間姿勢はファイバーオプティカルジャイロにより計測した。吊り荷に揺れと回転の初期値を与え、吊り荷の揺れ・回転の連成振動解析と制御を行った。本年度の研究結果から、ロープ長さが一定の場合についてはクレーン制御とコンテナ揺れ・回転制振が可能であることを明らかとし、実機シミュレーションと基礎的実験結果を発表した。来年度は、ロープ長さ変化などを考慮した実機状態に対する解析と実験を行う予定である。
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[Publications] 吉田靖夫,深尾達也: "貨物コンテナの揺れ・回転連成振動解析と制御"中部大学工学部紀要. 36巻. 57-61 (2000)
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[Publications] 吉田靖夫,深尾達也: "貨物コンテナの揺れと回転振動の制振"日本機械学会東海支部第50期総会講演会講演論文集. No.013-1. 41-42 (2001)