2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650279
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
舩曳 繁之 島根大学, 総合理工学部, 教授 (60108123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 敏則 呉工業高等専門学校, 助手 (80300614)
田中 俊彦 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (00179772)
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Keywords | 超電導エネルギー貯蔵装置 / 電力平準化 / ニューロ・ファジィ / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
製鉄所,電気鉄道などの電力負荷は,不規則に変動するピーク負荷である.従って,それら電力負荷に給電するための電力設備は,負荷が消費する電力の平均値に比較し大容量なものが必要となる.そこで,超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)を需要地近傍に設置し,負荷の電力変動に基づいてエネルギーを吸放出させることにより,電力を平準化することができれば,電力設備の小型・小容量化,さらに電力設備における電力損失の低減も期待できる.このような視点からSMESを用いた電力平準化の研究を進め,以下の検討を行った. 不規則に変動する電力を制御する制御法として,これまでにファジィ理論に基づいた制御法を提案してきた.しかし,ファジィ推論に用いるメンバーシップ関数は固定としているが,平準化制御結果はメンバーシップ関数によっても影響を受ける.従って,制御条件に応じて最適なメンバーシップ関数を得るため,ニューロ・ファジィを用いてメンバーシップ関数をオンラインで自動構築する方法を提案した.この手法は,設計者がプラントを熟知していなくても,時々刻々と変化する負荷に応じて最適なメンバーシップ関数を自動構築できる.これにより,これまでメンバーシップ関数を固定としていたファジィ平準化制御結果に比較し,1割程度の設備容量及び損失の低減が可能となった. ニューロ・ファジィに基づいた電力平準化制御法において,ニューラルネットワークの学習係数の決定は平準化制御結果に大きく影響する.また,変動する負荷の平準化を行うSMES容量はできるだけ小容量であることが望ましい.そこで,ニューラルネットワークの学習に影響する学習係数の値とSMES容量の最適化を行うため,遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて,これらの最適な値を決定する方法を提案した.提案した方法により,それぞれの最適値を決定することができ,負荷変動の平準化制御を行うSMES容量の低減とニューラルネットワークの効率的な学習が実現できることを明らかにした.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 藤井敏則: "メンバーシップ関数の自動構築法を用いた電力平滑化制御法"電気学会論文誌C(掲載決定). 121巻6号. (2001)
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[Publications] 田中俊彦: "三相システムの非正弦波不平衡状態における各相別無効電流補償法-準瞬時値無効電力補償装置-"電気学会論文誌D. 121巻3号. 383-390 (2001)
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[Publications] 藤井敏則: "A Neuro-Fuzzy-Based Control Strategy for Leveling Load Power Fluctuations -Optimization of SMES Capacity and Learning Coefficients with Genetic Algorithms-"Proceedings of International Power Electronics Conference Tokyo. Vol.3. 1567-1572 (2000)