2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650296
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
土田 縫夫 豊田工業大学, 工学部, 教授 (40023246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 聡一郎 豊田工業大学, 工学部, 助手 (50288552)
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Keywords | 等価回路 / 2重かご型ロータ / 磁石内蔵誘導電動機 / 高効率 / 高トルク / 力率可変 |
Research Abstract |
本研究室では誘導電動機の高トルク、高効率を目指し、ロータの内部をくりぬき自由に回転できる磁石を内蔵した、磁石内蔵型誘導電動機を提案してきた。この磁石内蔵型誘導電動機は高トルク、高効率を達成し、また力率が可変できるという特徴を有していた。 しかしながら磁石内蔵型誘導電動機の等価回路が不明という問題点があった。今後、本誘導電動機をベクトル制御などで制御して使用する際に等価回路が必要となる。こうしたことから本誘導電動気の磁気モデルを考え、その磁気モデルから等価回路を求めた。本誘導電動機の各種測定データを用いて等価回路の有効性を検証し、等価回路が妥当であることを確認した。 また本磁石内蔵誘導電動機は始動トルクが小さいという問題と、高速回転域で弱め界磁制御が必要になるという問題があった。この問題を解決するために、始動トルク向上の為に一般的に使用されている2重かご型ロータを採用することにした。また、2重かご型ロータを採用することで、高速回転域において主磁束を上回る磁石磁束が内部導体のみと鎖交し、弱め界磁が不要になると考えた。 実際に2重かご型を採用した磁石内蔵型誘導電動機を設計・製作し、本年度導入を行ったトルク測定装置を用いて各種本誘導電動機の特性測定を行った。その結果、定格トルクの60%以内であれば起動可能となり従来無負荷でしか起動できなかったことを考えると大幅な性能向上を果たした。また、高速回転域の効率は定格時と比べほとんど変化がないことが確認され、2重かご型ロータを採用したことによる性能向上が確認された。
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