2001 Fiscal Year Annual Research Report
情報環境場における情報の時空間的配置に着目したアクティブインタラクション技術
Project/Area Number |
12650369
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
金子 正秀 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 助教授 (90262039)
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Keywords | 情報環境場 / ヒューマンインタフェース / インタラクション / マルチメディア情報 / 時空間情報管理 / 時空間的配置 / 似顔絵 / 擬人化エージェント |
Research Abstract |
平成12年度における基礎検討の成果を踏まえて、情報の時空間的配置に着目したアクティブインタラクション技術に関する具体的検討を行った。また、コンピュータ等のシステム側からの情報提示の仲介役として、ユーザとの対話が可能な擬人化エージェントの生成方法について基礎的な検討を行った。 1 情報の時空間的配置に着目したアクティブインタラクション技術に関する検討 ユーザとコンピュータとのより自然なインタラクション形態として、空間的な位置関係や時間的な順序関係を表す言葉によって注目対象を指示する方法を考案した。「右」「その隣」「もっと上」といった空間的な位置を示す言葉や、「昨日」「少し前の」「その前」等の時間を示す言葉には、いずれも暖昧さが含まれている。そこで、各言葉によって表される空間的或いは時間的な範囲を、ファジィ集合とインタラクションの履歴から推測し処理を行う。暖昧さを含んだ言葉に基づく対象へのアクセス動作を調べるために、ディスプレイ上にランダムに配置された対象群に対して、時空間を表す言葉によって指示を行うシステムを試作した。本システムを用いた実験により、人間を相手に言葉で指示するのと同様な感覚で、対象群の中から特定の対象を選択することが可能であることを明らかにした。また、言葉が表している範囲の基準にはユーザ毎に特徴があり、これをシステム側が学習することによって、個々のユーザに適した形で対象の選択をより効率良く行えることを確認した。 2 擬人化エージェントの生成方法に関する基礎検討 ユーザが良く知っている人物の似顔絵を利用した擬人化エージェントをインタフェースの中で使用すると、コンピュータとのより効果的なインタラクションが可能となる。この様な観点から、固有空間を利用した似顔絵生成手法をベースとして、擬人化エージェントとしての動画像表現について、検討を行った。似顔絵においては、実写の顔画像と異なり顔部品の特徴が極端に強調されていることを踏まえた上で、音声に同期した適切な口形状変化の生成方法並びに表情付け方法を開発した。作成した似顔絵アニメーションに対して主観評価実験を行い、考案手法の有用性を確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 竹内 伸吾, 目黒 光彦, 金子 正秀: "対象の時空間配置を表す言葉を用いたコンピュータとの知的インタラクション"2001年電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ大会講演論文集. 201 (2001)
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[Publications] 竹内 伸吾, 目黒 光彦, 金子 正秀: "暖昧さを含んだ言葉を用いた空間指示によるコンピュータとのインタラクション"ヒューマンインタフェースシンポジウム2001論文集. 375-378 (2001)
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[Publications] 竹内 伸吾, 目黒 光彦, 金子 正秀: "暖味さを含んだ時空間指示によるコンピュータとのインタラクション"2001年映像メディア処理シンポジウム資料. 87-88 (2001)
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[Publications] 山田 静香, 目黒 光彦, 金子 正秀: "口形状変化の表現による似顔絵のアニメーション化"日本顔学会誌. Vol.1, No.1. 74 (2001)
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[Publications] 呂 玲, 目黒 光彦, 金子 正秀: "表情変化を伴った似顔絵アニメーションの生成"日本顔学会誌. Vol.1, No.1. 75 (2001)
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[Publications] 竹内 伸吾, 目黒 光彦, 金子 正秀: "対象の時空間配置に着目したインタラクションにおける指示語の曖昧さに対する処理"インタラクション2002論文集. 75-76 (2002)