2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650376
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
相田 一夫 静岡大学, 工学部, 教授 (00311704)
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Keywords | 波長多重システム / 光パケット / 受光回路 / 光増幅器 / EDFA / 光ファイバループ / 波長選択特性 |
Research Abstract |
数千チャンネル規模の波長多重方式の実現に向けて、0.01nm(GHzオーダ)程度の波長間隔で配置されたWDM信号から任意信号を選択可能な受光系構成法を提案するとともに、波長選択特性を実験的に評価した。 検討した受光系の構成は以下の通りである。光パケット形式の波長多重信号を前提として、光ファイバループの入力部と出力部にスイッチを設け、ループ内に波長選択素子と損失補償のための光増幅器を設置した構成である。ループ入力部の光スイッチによる時間窓と、ループ内の光フィルタによる周波数窓、ならびにループ出力部のスイッチによる時間窓設定により、希望する光パケットのみを選択できるようにしている。このような構成となっているので、WDM信号光がループ内の波長選択素子を複数回通過することで、等価的に波長選択素子の狭スペクトル化を図ることができる。 本受光回路の波長選択特性を実験により評価した。ループ内に3dB通過帯域幅0.9nmと0.06nmのフィルタを設置し、損失補償用にエルビウムドープ光ファイバ増幅器(EDFA)を用いた。EDFAの励起光源をタイミング制御回路で駆動することで、ループリセット用の光スイッチを兼用した。 光パケット高密度WDM信号の模擬信号として、パルス幅5μsで、パルス毎に500MHzづつ光周波数が低下する7個のパルスから構成されるパルス列を合成した。このパルス列を用いて、受光回路の波長選択特性を評価した。光パケットがループを10周回すると選択チャンネルから2GHz離れたWDM信号は11dB抑圧され、20周回では1.5GHz離れた信号は12dB、40周回では1GHz離れた信号は12dB抑圧され、選択チャンネルのみを取り出せることを実証した。
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