通信路符号化定理の証明にかかわる信頼度関数と漸近的距離比の関係について

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12650398
• Research Institution: Hosei University
• Principal Investigator: 西島 利尚 法政大学, 情報科学部, 教授 (70211456)
• Keywords: 連接符号 / 一般化Reed-Solomon符号 / 見逃し誤り確率 / Varshamov-Gilbert下界式 / 削除誤り指数

Research Abstract

今年度は,Shannonの通信路符号化定理を具体的に満足する符号のサブクラスである連接符号に着目をした.現在まで,連接符号の見逃し誤り確率による評価に関連した研究はまだ少ない.本研究では,連接符号の特徴的な構造,すなわち,内部符号の符号語数が外部符号の符号長に一致するということに着目し,その見逃し誤り確率の近似値を計算する方法を提案した.この方法は,重み分布が計算機を用いた探索により求めることが可能なすべての2元線形符号を内部符号に持つ広範囲な連接符号に適用可能である.そしてこの方法の有効性を実験的に示した.極めて限られたパラメータを持つ連接符号に対しての評価ではあるが真の値と近似値とを直接比較している.その結果,近似方法は情報記号数の大きい連接符号に対してより有効であり,そのグラフは単調増加か,そうでないかの形状をよく追従していることを明らかにした.
本年度中に次の実績を挙げた.
1.西島利尚,"外部符号に一般化Reed-Solomon符号を持つ2値に展開された連接符号の見逃し誤り確率について,"電子情報通信学会技術研究報告(口頭発表),2002年5月.
2.折戸久敏,西島利尚,"外部符号にReed-Solomon符号を持つ2値に展開された連接符号の見逃し誤り確率に関する一考察,"電子情報通信学会技術研究報告(口頭発表),2003年3月.