2001 Fiscal Year Annual Research Report
電子線トモグラフィ法による高周波微小空間漏れ磁界の3次元画像化計測
Project/Area Number |
12650421
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松田 甚一 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30029087)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田森 直 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (60303179)
加藤 和夫 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80115104)
|
Keywords | 磁気ヘッド / 高周波漏れ磁界 / 3次元磁場計測 / 電子線位置検出 / 反射電子ビーム / 偏向量計測 / 再構成アルゴリズム / 電子線トモグラフィ |
Research Abstract |
本研究では、サブミクロンオーダーのギャップを持つ高密度記録用磁気ヘッドのヘッド極近傍における高周波漏れ磁界分布の高精度3次元計測技術の実現を目的としている。以下に、本研究の主な成果を示す。 (平成12年度)1.高周波電子ビーム偏向計測装置の設計・試作ならびに計測電子回路系の設計・試作:試料微動装置ならびに高精度電子ビーム位置検出器からなる高精度高周波電子ビーム偏向計測装置を設計・試作、パルス電子ビームの偏向量を正確に計測するための同期回路系を設計・試作した。そして、これらを現有の3次元静磁界計測装置に組み込み、本研究で目的とする計測システムを構築した。2.高周波電子線トモグラフィの再構成アルゴリズムの開発・評価:磁気ヘッド表面に電子ビームを直接に入射し、反射した電子ビームの高周波磁界による偏向量計測データから断層撮像手法に基づき、実際に磁気ヘッドギャップ近傍に広がる高周波漏れ磁界分布を3次元的に再構成するためのアルゴリズムを開発した。さらに、コンピュータ・シミュレーション手法により、本アルゴリズムによる高精度3次元計測の可能性を確認した。3.基礎実験:上述の1、2で構築した本計測システムを用いた評価実験を実施し、電子ビーム位置検出精度、空間分解能などについて、その妥当性を確認した。 (平成13年度)4.ハードディスク用磁気ヘッドの磁界分布計測:前年度までの状況を踏まえて、ギャップ幅0.4μmのハードディスク用磁気ヘッドを対象とした計測実験を実施し、そのギャップ極近傍の3次元磁界計測に成功した。本研究より、最終的な目標である高周波磁界分布の3次元計測実験までには至らなかったが、ここで構築した計測システムおよび磁界分布再構成アルゴリズムの実用化へのメドがついたと確信している。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 松田甚一 他2名: "反射形電子線トモグラフィ法による微小空間磁界計測"平成12年度 電子情報通信学会信越支部大会講演論文集. 297-298 (2000)
-
[Publications] 山本 昇平, 足利 俊幸, 加藤 和夫, 松田 甚一: "反射形電子線トモグラフィ法による微小空間磁界計測"平成13年度 電子情報通信学会信越支部大会講演論文集. 151-152 (2001)
-
[Publications] 足利 俊幸, 山本 昇平, 加藤 和夫, 松田 甚一: "反射形電子線トモグラフィ法における磁界分布再構成アルゴリズム"平成13年度 電子情報通信学会信越支部大会講演論文集. 153-154 (2001)