2000 Fiscal Year Annual Research Report
平均化法によるサブバンド適応フィルタとマイナー成分分析アルゴリズムの解析
Project/Area Number |
12650443
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒井 英昭 京都大学, 情報学研究科, 教授 (70093862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 茂幸 京都大学, 情報学研究科, 助手 (20273469)
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Keywords | サブバンド適応フィルタ / マイナー成分分析 / 平均化法 / ODE法 / デフレーション |
Research Abstract |
以下2つの場合に分けて研究実績の概要を述べる. 1 アダマール変換を用いた遅延なしサブバンド適応フィルタの収束解析 サブバンド適応フィルタにはレート変換や分析フィルタなどが含まれており,通常のフルバンド適応フィルタに比較して複雑な構成である.このため直接時間領域で解析することは一般に難しい.そこで離散フーリエ変換行列を適応フィルタのタップベクトルに作用させ,周波数領域表現に変換しその後平均化法を適用するという手法を開発した.その解析結果から,適応アルゴリズムの安定条件,ステップサイズの上限,誤差信号の分散等,アルゴリズムの基本的な特性を理論的に明らかにすることが出来た. これらの結果は国際会議ICASSP2000にて発表された. 2 複数のマイナー成分分析アルゴリズムの性能解析 Douglasらにより提案されている単一のマイナー成分を抽出するアルゴリズムを基に,デフレーションとグラムシュミットの直交化法を組合せ複数のマイナー成分を抽出する適応アルゴリズムを提案した.提案手法に対し,ODE法を適用し解析を行った.その結果本手法は常に安定なアルゴリズムであることが明らかになった.また抽出したマイナー成分に対する共分散行列を理論的に評価しその正当性をシミュレーションにより確認した. これらの結果は国際会議EUSIPCO2000にて発表された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shigeyuki Miyagi: "Convergence analysis of the delayless subband adaptive filter based on the frequency domain expression"Proc. of IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing 2000. Vol.1. 368-371 (2000)
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[Publications] Hideaki Sakai: "Performance analysis of an adaptive algorithm for minor component analysis"Proc. of X European Signal Processing Conference. Vol.2. 853-856 (2000)
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[Publications] Shuichi Ohno: "Spectal analysis of subband adaptive digital filter"IEEE Trans. Signal Processing. Vol.48. 254-257 (2000)
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[Publications] Shuichi Ohno: "Studies on the convergence speed of over-sampled subband adaptive digital filter"IEICE Trans. Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences. Vol.E83-A. 1531-1538 (2000)