2000 Fiscal Year Annual Research Report
非線形システムに対する単純適応制御(SAC)系設計に関する研究
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12650450
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
岩井 善太 熊本大学, 工学部, 教授 (40026109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 郁朗 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30239256)
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Keywords | 適応制御 / 非線形系 / ハイゲインフィードバック / 受動性 / 並列フィードフォワード補償 / フィードバック受動 |
Research Abstract |
本研究は,これまで線形系に対して研究されてきた単純適応制御(SAC)手法を一般的な多入出力非線形系に対して拡張しようとするものである.本年度の主な研究成果を以下に示す. 1.非線形SAC系の基本構成とその安定性. 線形系に対するSACは,出力フィードバックにより強正実化可能なASPR系に対して安定性の保証された制御系が構成できる.本研究では,線形系でのASPR条件に対応する非線形系に対するOFEP(出力フィードバック指数受動)条件のもと,SAC構成の基本となる適応ハイゲイン出力フィードバック制御系が構成できることを明らかにした.また,不確かな非線形項が存在する場合に対するロバストな設計法の提案も行った.前者の成果は,計測自動制御学会論文集で報告し,後者は,KACC 2000および計測自動制御学会九州支部学術講演会で発表している. 2.並列フィードフォワード補償器の基本的設計法 上述のようにSAC手法はOFEP条件を満足する制御対象に対して適用可能である.しかし,線形系に対するASPR条件同様,この条件も実システムにとっては厳しい条件である.この問題に対する一つの解決策として本研究では,非線形系に対するシステムをOFEP化する並列フィードフォワード補償の基本的設計手法の提案を行った.この成果は,計測自動制御学会論文集で報告した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 水本郁朗,岩井善太,小原浩司朗: "フィードバック指数受動性に基づく多入出力非線形系に対する適応出力フィードバック制御"計測自動制御学会論文集. Vol.37,No.2. 115-124 (2001)
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[Publications] H.Ohtsuka,I.Mizumoto and Z.Iwai: "Fuzzy Model Based Simple Adaptive Control for a Class of Nonlinear System"Proc.of 6th International Conference on Control, Automation, Robotics and Vision (CD-ROM). (2000)
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[Publications] M.Takahashi,Y.Kawasaki,I.Mizumoto and Z.Iwai: "Robust Winder Control System using Adaptive Model Output Following Control Method"Proc.of 12th IFAC Symposium on System Identification (CD-ROM). (2000)
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[Publications] K.Kohara,I.Mizumoto,Z.Iwai,R.Michino and M.Kumon: "Robust High Gain Adaptive Output Feedback Tracking Control for Nonlinear Systems"Proc.of 2000 KACC (CD-ROM). (2000)
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[Publications] 王建坤,岩井善太,Mingcong Deng: "周波数領域での部分的モデルマッチングによる多自由度構造物の分散アクティブ振動制御"計測自動制御学会論文集. Vol.36,No.11. 1053-1055 (2000)
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[Publications] 岩井善太,日野満司,水本郁朗: "振動工学の講義と演習"日新出版. 190 (2000)