2000 Fiscal Year Annual Research Report
拘束水を多量に含む粉体系副産物を用いるコンクリートの配合設計に関する研究
Project/Area Number |
12650460
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
上原 匠 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60231172)
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Keywords | 産業副産物 / 微粒珪砂 / 粒度分布 / 含水率 / 高性能AE減水剤 / 高流動コンクリート |
Research Abstract |
粉体系産業副産物をコンクリート材料として利用するには、粉体に既に含まれている多量の拘束水や練り混ぜ時の単位水量の拘束が、フレッシュおよび硬化後の物性に与える影響を把握することが有効活用の上で重要となる。そこで本研究では、粉体系産業副産物である微粒珪砂を対象に、拘束水の影響と取り扱い方法を明らかにし、配合設計手法の構築を目指すことを目的に、実験を基に検討を行った。 実験では、粉体の有効活用を考慮して、フロー値が50cm程度の準高流動コンクリートも含めて検討した。拘束水に影響を与える粒度分布の異なる微粒珪砂を対象とするとともに、単位水量、水セメント比の異なる配合での実験を行い、配合設計手法の構築を試みた。特に、常温で不活性な粉体を対象とすることから、水の拘束性能の評価方法と影響の度合い、ならびに最適な含水率についても検討を行った。以下に得られた知見を示す。 ・粒度分布の違いは拘束水に影響を及ぼすが、微粒珪砂では粒度分布から単位水量と利用可能な含水状態が推測可能であり、最適な含水率は0〜20%程度である。 ・粒度分布の異なる微粒珪砂を用いても、水セメント比50%、単位水量175〜185kg/m^3の配合に対して、圧縮強度35N/mm^3程度のコンクリートの製造が可能である。 ・単位水量175〜185kg/m^3の範囲では、排出時の湿潤状態で使用しても、含水量を単位水量に含めて配合設計を行うことで、均一なコンクリートが得られる。 ・水セメント比45〜55%、単位水量175〜185kg/m^3の場合、細骨材との置換率20〜30%で、スランプフロー700mm程度、圧縮強度34〜44N/mm^3程度の良好な高流動コンクリートの製造が可能である。 ・材料分離抵抗性と流動性は、微粒珪砂の置換率と高性能AE減水剤の添加率で制御可能であり、データの蓄積により、微粒珪砂を用いた各種コンクリートの配合設計の構築が可能である。
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Research Products
(1 results)