2001 Fiscal Year Annual Research Report
中間処理場におけるコンクリート廃棄物の有効利用に関する研究
Project/Area Number |
12650465
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
矢村 潔 摂南大学, 工学部, 教授 (30026257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 譲 摂南大学, 工学部, 助教授 (30281752)
頭井 洋 摂南大学, 工学部, 教授 (30236062)
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Keywords | コンクリート廃棄物 / 再生骨材 / 強度 / 耐久性 / 乾煉収縮 / 高含水比泥土 / 鉄筋コンクリート |
Research Abstract |
本研究は、建設廃棄物中間処理場に集積されるコンクリート解体廃棄物の有効利用システムを構築するための基礎資料として、コンクリート用再生骨材およびその製造過程で発生する高含水比泥土の処理方法について実験的に検討したものである。その結果、この種再生骨材の品質の変動に関しては、コンクリートの水セメント比の調整によって吸収されうること、この種再生骨材を使用したコンクリートに関しては、同一程度の圧縮強度を有する普通骨材使用コンクリートと比較して、弾性係数がかなり低下すること、対硫酸塩抵抗性が低下すること等が明らかになり、さらにこの傾向は、原コンクリートのセメント硬化体の含有量が多いほど顕著であることが明らかになった。しかし、引張強度、乾燥収縮、中性化等に関しては、明確な差異は認められなかった。この種骨材を使用したコンクリート構造物に関しては、小型鉄筋コンクリートはりの載荷実験から、曲げひび割れ発生荷重およびその後の進展状況、せん断破壊耐力等に問題があることが明らかになった。これらの結果を総合的に検討すると、この種再生骨材使用コンクリートは、基本的には水セメント比の調整で普通骨材使用コンクリートとほぼ同様の取り扱いが出来るが、最大耐力到達後の塑性変形能力特にクリープ変形を含めた引張塑性変形能力に問題がある可能性が認められた。また、製造時に発生する高含水比泥土の処理については、石膏系固化材の使用が現実的であることが検証されそのための有効な配合の決定手法について実験的に明らかにした。
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Research Products
(1 results)