2000 Fiscal Year Annual Research Report
鋼板貼付けによる既設円筒鋼製橋脚の耐震補強法に関する実験的研究
Project/Area Number |
12650487
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
忠 和男 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (20141898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川西 直樹 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (60300589)
櫻井 孝昌 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (80024298)
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Keywords | 地震 / 補強 / 座屈 / 橋脚 / 円筒 |
Research Abstract |
本研究は,既設橋脚の設計強度を考慮し,且つ地震時の耐荷力特性を向上させるために塑性域における靭性を向上させる補強法として鋼板貼り付け補強を行い,その補強効果について検討するものである。現在のところ研究実績の経過は以下の通りである。 1、設備備品等の購入 これまでの実験では,一定軸力を作用させるために手動で軸力を入力してきたが,今回作製した一定軸力載荷装置を設置することで自動化でき,実験の精度が向上した。この装置は昨年8月中旬に納入され,載荷実験の結果,順調に稼働することを確認した。 今年度分の供試体は、鋼板貼り付け板厚をこれまでの2.3mmよりも薄くした鋼板板厚t=1.6mmを用い,(径厚比パラメータRt=0.13)隙間幅を4種類とし作製した。来年度分の供試体も現在発注中である。 2、実験の進行状況 載荷実験は、2種類の隙間幅のものについて,単調載荷及び繰り返し載荷実験を行った。その結果,これまでの厚肉鋼板を貼り付けた補強法では,既設橋脚に相当する無補強の供試体に対して耐荷力が10%以上増加するものが大半であった。今回の実験結果では,耐荷力の増加は単調で平均8%,繰返では,隙間幅の違いにより1%,と16%となったが,耐荷力は10%程度に収まるものが多く概ね良好な結果を得た。また,塑性率(μ)の増加では,単調で平均15%,繰返では耐荷力と同様隙間幅の相違により10%と4%となった。以上のように繰返において,隙間幅の狭いものの結果が応力集中などの影響を受けて小さな値となった可能性があり,現在その原因について検討中である
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