2000 Fiscal Year Annual Research Report
現場実測データに基づくシールドトンネル施工時荷重の定量的評価手法
Project/Area Number |
12650499
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
土門 剛 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50237179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 哲也 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80281244)
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Keywords | シールドトンネル / 施工時荷重 / 定量的評価 / 現場実測データ / 不具合事例 |
Research Abstract |
本研究は、施工コスト縮減の流れの中で、ともすると十分な吟味が疎かになっている「施工時荷重」に焦点をあて、1)施工時荷重が原因と考えられる不具合の発生原因の実態を明らかにすること、2)施工時荷重(施工方法)と不具合発生との関係を簡便なモデルで表現すること、そして3)施工時荷重の定量的評価手法を提案すること、を目的としている。 本年度はまず第一段階として、現場実測データの収集をおこない、各計測項目と不具合発生との因果関係を分析することによって実態把握につとめることとした。具体的には、提供のあった現場実測データ、既報告の現場報告書、そして現場計測事例の掲載されている学術雑誌などから現場データの収集および現状分析を行った。現状分析の対象となる計測項目として、1)地盤物性、2)シールドジャッキ推力、3)土水圧、4)裏込め注入圧、5)シールドマシンの方向、などを掲げ、いずれも可能な限りセグメント組み立て時から裏込め注入圧がほぼ一定となったと判断されるまでの短期間のみ抽出した。ただし、提供された不具合事例が少ないため、現場名を公表しないという前提で個人的に提供を受けた数現場だけに限って計測データと不具合発生との因果関係について実態把握をした。したがって、それらは現場固有の実態であることも否定できない。 そのような状況にはあるが、現在、これら実測データと施工時の不具合との因果関係について実態把握およびその分析を継続している。その結果として、「想定される施工時の限界状態」とそれによって「発生が懸念される不具合」についてほぼ系統的にまとめることができた。次年度以降はこれらを簡便にモデル化し、数値解析的に現象をシミュレートして最終的にはシールド施工時荷重の定量的評価手法を提案したい。
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