2000 Fiscal Year Annual Research Report
GPVデータを利用した海上風の時空間変化と風波・風成流の計算手法
Project/Area Number |
12650510
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 法美 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10209760)
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Keywords | GPV / 海上風 / 風波 |
Research Abstract |
平成12年度は,GPVデータを初期値と境界値とした風場の時空間変化の計算手法の精緻化と実海域における風場と波浪場の相関の解明を重点的に考究した. まず,風場の数値計算については,計算対象領域の数倍の領域のGPVをラグランジュ補間したものから計算対象領域の小メッシュに対する初期値,境界値を作成し,SOLAスキームによって風場の時間発展を説くことによってかなり現実に近い風場の予測が可能であることを明らかにした.ただし,海上における観測点が陸上に比べて少ないことに起因すると考えられる誤差が海洋に台風場存在する場合の風場の予測に影響を及ぼしており,このような場合の高精度化が次年度以降の課題として明らかとなった. 一方,実海域における波浪場と風場の関係より,実海域の波浪が直近の海域における海上風と洋上の気圧配置の二つの気象要因に起因する二重構造となっており,特に直近の海上風による風波の有義波高が平均風速と極めて高い相関を有することを見いだした.さらに,海上風のエネルギーが0.02Hz以下の低周波数帯に蓄えられること,さらにはそのエネルギーが0.4〜0.6Hzの海面変動に伝達されることなどが明らかとなった.また,洋上に低気圧が存在する場合は0.1Hz前後のうねりが卓越し,局所的な風場が存在する場合には双方型のスペクトルとなることが判明した.
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Research Products
(1 results)