2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット解析の水工学への諸応用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12650519
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Research Institution | CHUO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
日野 幹雄 中央大学, 総合政策学部, 教授 (30016323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 正彦 宇都宮大学, 工学部, 教授 (80042307)
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Keywords | ウェーブレット解析 / 水工学 / スペクトル解析 / 水文.気象時系列解析 / リモートセンシング画像解析 / 流体計測 / 逆問題 / 時系列解析 |
Research Abstract |
研究の目的と達成:ウェーブレット解析は,時間(もしくは空間)域と周波数域の二領域での解析であり,変動が非定常性の場合にスペクトル解析よりも詳細に不規則変動の構造の解析が可能である.本研究は,ウェーブレット解析理論.手法の水工学分野への適用と浸透を目的に,次の諸点について研究を行った. (1) 水文学: 過去の日本の主要地点の気象データについて地点と年代に関して同時に処理する2次元ウェーブレット解析を行い,気温の経年変化,降雨.豪雨および渇水の特性の地域的経年的変化の2次元的検出をした. (2) リモートセンシング画像データ: 画像データの特性と広がりの空間的分布の判別にウェーブレット手法を用いて,植生活性度指数NDVIと地表温度との関係を明確に区分できた. (3) 水理計測: 水理量計測の誤信号の合理的除去と計測の高精度化.流速・流量・降雨量・温度・濃度などの計測には必然的に混入する誤差の性質を分析し,合理的に誤差を除去し,高精度のデータを取得する方法を開発した.すなわち,元のデータにウェーブレット変換を施し,多重解像度解析によりノイズ成分をほぼ完全に除去できることを示した. (4) 流体力学: 植生層内外の乱流構造(とくに大規模渦)が,植生と大気流との間の運動量や物質の交換に果たす役割について,スペクトル解析とウェーブレット解析により,明らかにした. (5) Mathematicaプログラムの整備とFORTRANプログラムの作成と整備: ウェーブレット解析プログラムは,数学解析用OS Mathematicaを用いたプログラムが斉藤兆古氏により発表されている.このプログラムを計算および図化に関して拡張.整備した. また,Mathematicaによるプログラムには次のような欠点がある.演算式の展開は短縮されているが,そのため演算内容が暗箱的であり,かつ大容量のデータ処理には適さない.そのため,FORTRANによるウェーブレット解析プログラム(一次元ウェーブレット,多重解像度解析,二次元ウェーブレット)を作成した.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Hino, M.: "Laser-sheet CT-scan type 2D-instantaneous concentration meter"Proc. 10th International Symposium on Application of Laser Techniques to Fluid Mechanics.. 10. 2-15 (2000)
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[Publications] 佐藤行成: "多点レーザーシート光を用いたCTスキャン型2次元瞬間濃度計の開発"日本流体力学会2000年年会講演論文集. 第19巻. 247-248 (2000)
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[Publications] 横山慶太: "関東平野における植生指標NDVIと地表温度の相関"総合政策研究. 第6号. 197-201 (2000)
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[Publications] 日野幹雄: "振動する稲穂の波と植生層流れの乱流構造"第15回数値流体力学シンポジウム 講演論文集. 第15巻(CD-ROM). C03-4 (2001)
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[Publications] 手計太一: "都市の樹林における葉温の挙動と微気候因子との関係に関する研究"水工学論文集. 45巻. 265-270 (2001)
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[Publications] Hasebe, M: "Time series structure of atmospheric carbon dioxide concentration at global scale"Complex systems : Control and Modeling Problems. Vol.8. 128-136 (2001)
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[Publications] 河田康弘: "ウェーブレット変換による水文データへの応用"第30回 可視化情報シンポジウム. 30(発表予定). (2002)
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[Publications] スペクトル・ハンドブック編集委員会(代表, 日野幹雄): "スペクトル・ハンドブック"朝倉書店. 500 (2002)