2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650525
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
永井 護 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70092567)
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Keywords | 観光地 / 交通政策 / 事後評価 |
Research Abstract |
今年度は、これまで検討してきた観光地における交通行動調査を広域的な観光地域に適用し、観光地における交通行動調査と集計方法の検討を行った。 国土交通省と栃木県が実施した日光広域生活圏における観光交通行動調査のデータを用い、対象地域全体のOD交通量を次の2通りの方法で集計し、比較検討を行った。 (1)発ノード毎の拡大方法:ツアー(1日の周遊ルート)を単位として発ノード毎に重みを算出し拡大する方法で、発ノードは調査対象地域の外縁に位置する出入り口と、観光者が出発するゾーンが含まれる。重みは、各施設利用者数の計測値と、各ツアーで当該施設に立ち寄った者の推計値の乖離を最小とするように算出する。 (2)ゾーン毎の拡大方法:ゾーンの入込観光者数を日帰り、宿泊別に重みを付け拡大する方法である。重みは、各施設利用者数の計測値と、各ゾーンから当該施設を利用した者の推計値の乖離を最小とするように算出する。 両方法とも、広域的な観光地域に適用可能であることが確認された。すなわち、重みを推計でき、算出された重みを用いて、日別の地域全体・ゾーン毎の入り込み者数、リンク別交通量等を推計することができた。 また、推計精度を上げるためには、アンケート調査はできるだけ調査対象地域のすべてのゾーンで実施すること、利用者数を計測する施設は、断面交通量などの観光者を特定しにくい施設は避け、できるだけ観光者の数を把握できる施設において行うことが重要であることが確認された。
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