2000 Fiscal Year Annual Research Report
建設副産物のリサイクルに関わる物質フローと環境負荷の算定手法に関する研究
Project/Area Number |
12650552
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
天野 耕二 立命館大学, 理工学部, 助教授 (80167957)
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Keywords | 建設副産物 / リサイクル / 物質フロー分析 / 二酸化炭素排出量 / ライフサイクルアセスメント / 道路舗装 |
Research Abstract |
建設副産物の再利用および再使用に関わる物質フローと環境負荷の算定に関して長期的かつ広域的な観点で汎用的な評価手法を開発することを目的として、舗装発生材の廃棄およびリサイクル過程における物質フローと環境負荷量(国内処女資源採取量、国内石灰石消費量、エネルギー消費量および二酸化炭素排出量)を積み上げた基礎データベースの構築を行った。舗装発生材については、舗装材(アスファルト混合物、セメントコンクリート)と路盤材(クラッシャラン、粒度調整砕石)に着目して新規製造と再生製造での材料生産時における環境負荷量の低減効果を定量的に評価することができた。具体的には、各種の舗装材料を用いて実際に舗装工事を行った場合の環境負荷排出量について、交通量区分別に設定した単位面積あたりのモデルケースに適用し、舗装構造と環境負荷排出量の関係について考察した。さらに、建設コストについても一般的な積算手法を用いて新規・再生材を使用した工事費の比較を行うことにより、環境負荷排出・建設コスト両面から各種の舗装構造を検討し、道路舗装に関わるリサイクル効果の現状把握と汎用的な評価手法を提示することができた。アスファルト舗装における再生材の投入効果に着目すると、二酸化炭素排出量について42%という削減率が得られ、エネルギー消費量についても同様の結果となった。資源消費量については、下層路盤を100%再生資源で生産したと仮定したときの全層トータルでの削減率が35%程度となった。アスファルト舗装に再生材を投入することによる、二酸化炭素排出量とエネルギー消費量の削減効果は、軽交通から重交通道路に向かって段階的に優位性が増すことが特徴となっていた一方で、資源消費量とコストの低減効果は交通量に関わらずそれぞれ35%程度(資源消費量)および12%程度(コスト)見込まれることがわかった。
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Research Products
(1 results)