2001 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市部の住宅需給関係における借家需要の構造的変化に関する研究
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12650613
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Research Institution | Fukui University |
Principal Investigator |
菊地 吉信 福井大学, 工学部, 助手 (30334808)
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Keywords | 地方都市 / 住宅需給 / 借家 / 居住水準 / 需要構造 / 住み替え / 地方性 |
Research Abstract |
今年度の研究内容は以下のようにまとめられる。 1 住み替えと住宅水準との対応性に関する分析 住宅の居住水準の変化と地域差を明らかにするとともに,住み替えによる住居規模の変化を分析した。具体的には,住宅の居住水準を示す指標として居室数および居室畳数を用い,これと世帯人員との対応関係に注目した。そして,借家を介する住み替えによる規模の変化を検証した。分析により得られた知見を要約すると次のようになる。 (1)規模の面での居住水準は経年的に上昇しており,持ち家の地域内格差は減少しつつある。その一方で,地域間格差はさほど変化しておらず,とくに借家において比較的顕著である。なお借家については,地域内格差も持ち家ほどの減少を示さない。 (2)世帯との対応関係からみた場合,借家への一次入居と考えられるのは若年小規模が圧倒的に多い。しかし,二次入居すなわち借家間の住み替えに注目すると,若年層だけでなく中高年層の移動も定量が認められ,借家入居世帯の二極分化とも言うべき現象が定量的に示された。 2 借家の回転性と世帯構成との関係に関する分析 地方都市部における借家の利用状況を示す指標として「回転」に注目した。借家での居住期間から移動率(住み替え行為の発生率)を産出し,これを基に借家の回転率を算出した。分析により得られた知見を要約すると次のようになる。 (1)借家世帯の移動率は大都市部よりも地方都市部のほうが比較的高く,その多くは若年層の別居住形態からの住み替えである。しかしながら,移動率の補正計算により中高齢層の移動は地方部のほうが比較的高いことが明らかとなった。 (2)借家の新規供給量は大都市部と地方都市部でさほど差がないものの,借家間移動(二次入居)量が地方都市部で比較的少なく,したがって地方都市部においては借家の中古ストックの利用が活発でないことが推察された。
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Research Products
(1 results)