2002 Fiscal Year Annual Research Report
都心居住における壮年期ライフスタイル像の把握に関する調査研究
Project/Area Number |
12650628
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Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
沢田 知子 文化女子大学, 造形学部, 教授 (40060818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 搖子 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (40350201)
渡辺 秀俊 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (80230986)
宮宇地 一彦 文化女子大学, 造形学部, 教授 (30350200)
丸茂 みゆき 文化女子大学, 造形学部, 講師 (50257086)
浅沼 由紀 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (50350202)
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Keywords | 高齢期 / 壮年期 / 都心居住 / 外出行動 / 日常生活 / ライフスタイル |
Research Abstract |
本研究は、子育て期以降の世代を、「壮年期(就業面では第一線を退きながらも十分に自立的生活を行うことが可能な世代)」および「高齢期(加齢による心身の老弱が顕在化し自立的生活が困難となりつつある世代)」とした上で、その「ライフスタイル」について「都心居住」の可能性から探ることを目的とした。昨年度(平成13年)は、都心の集合住宅居住者を対象としてアンケート調査を行ったが、本年度は、同じ地域(上高田、北砂)の戸建住宅に住む50歳以上の居住者を対象としたアンケート調査を行った。その上で全体の総括を行った。 1.戸建住宅アンケート調査の回収率は、上高田19.1%、北砂18.5%であった。その結果、有効回答として205サンプルが得られた。 2.居住年数においては、戸建住宅の調査では30年以上になる居住者が多く、20歳代、30歳代からの長期居住者が多い構成であった。また、集合住宅の調査と同様に高齢者ほど長期居住者が多くなっていた。 3.別居した子供が近居して互いに行き来をしたり、二世帯または三世代で同居をしながらも、自立した生活をする層が、集合・戸建の両方にみられることが特徴的であった。 4.壮年期の居住者層は、仕事からも離れ、子育て期や親を介護する時期も終了することから、外出行動の種類が多く頻度も高くなる特徴があった。それに比較して高齢期の居住者層は在宅傾向が強く、単身居住者が増えることから、生活を支える仕組みが重要になっていると考察された。 5.都心居住の利点として、全体的には交通網を利用した便利で選択性に富んだ生活について評価している。また、地域や近所のつきあいとして、互いに関心を持ちながちも過度に干渉しない個人生活の尊重、充実といった点についても評価している。
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