2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650659
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西谷 滋人 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50192688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 哲郎 筑波研究学園, 総合科学研究機構, 教授 (70045988)
青木 正人 岐阜大学, 工学部, 助教授 (70192854)
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Keywords | チタン / bcc-hcp変態 / Burger's変形 / NiTi / フルポテンシャルLMTO法 / EAMポテンシャル / 分子動力学 |
Research Abstract |
それぞれの分担にしたがって研究が進行しており,現在までに以下の結果を得ている. 1.断熱ポテンシャルの第一原理計算 チタンのbcc-hcp変形およびbcc-ω変形に沿った有限の電子温度における静的(格子振動を含まない)自由エネルギー,およびNiTiのB2(CsCl構造)からB19(斜方晶),B19′(マルテンサイト)構造の自由エネルギーを第一原理フルポテンシャルLMTO法を用いて詳細に計算した.BCC型構造の高温における安定化には電子エントロピーが決定的な役割を果たしていることが確認された. 2.TBパラメータの抽出 もっとも単純なTBモデルであるEmbedded Atom Method(EAM)ポテンシャルを第一原理計算で得られたTiの断熱ポテンシャルにフィットした.いくつかのパラメータセットについて基底状態での物性やbcc-hcpエネルギー差を求めた. 3.分子動力学コードの移植 上記で得られたポテンシャルを分子動力学(MD)コードで走らせてbcc,hcpなどの構造の高温での安定性をシミュレートした.第一原理計算でもとめた断熱ポテンシャルをもっとも再現しているパラメータセットではbccが安定化せずに融解が起こっている.この結果はもっとも単純なEAMポテンシャルでは取り入れられていない効果がTiの高温でのbccの安定性を支配していることを示唆している. さらに分担者相互の情報と手法の交流を促進し,bcc型金属、金属間化合物の変態機構について統一的な理解を得る研究を進めていく.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.R.Nishitani: "Grain boundary energies of Al simulated by environment-dependent embedded atom method"Materials Science and Engineering A. (in press). (2001)
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[Publications] S.R.Nishitani: "First principles calculations on bcc-hcp transition of titanium"Materials Science and Engineering A. (in press). (2001)
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[Publications] T.Suzuki: "On the mechanism for martensitic transformation from fcc to bcc."Materials Science and Engineering A. (in press). (2001)
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[Publications] F.Oba: "Ab initio study of symmetric tilt boundaries in ZnO"Phys.Rev.B. 63. 045410 (2001)
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[Publications] S.R.Nishitani: "Geometry and electronic structure of [0001]/(1230) Σ7 symmetric tilt boundary in ZnO"Philosophical Magazine A. 80. 1567-1581 (2000)
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[Publications] F.Oba: "Surface Relaxation of Aluminum Simulated by Transferable Tight Binding Model"Mat.Res.Soc.Symp.Proc.. 578. 267-272 (2000)