2000 Fiscal Year Annual Research Report
窒化アルミニウムウィスカー強化・高熱伝導セラミック基板の作製
Project/Area Number |
12650667
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
堀田 憲康 新潟大学, 工学部, 助教授 (30018676)
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Keywords | 窒化アルミニウム / ウィスカー / 微粉末 / 合成 / 焼結 / 強化セラミックス / 高熱伝導 / セラミック基板 |
Research Abstract |
申請者の考案したAl粉末の浮上式窒化法は,連続流通式の直接窒化反応である.Al粉末が反応器中に約3秒滞留するのみで,0.1μm径の高純度AlN微粉末が連続合成できるところに特徴がある.Alの直接窒化反応は発熱反応であり,且つAlが窒素を吸収する加成反応であるため,通常のAl2O3の炭素粉末による吸熱反応の還元窒化反応よりもエネルギー収支及び物質収支からして極めて有利である.なお,AlNセラミックスは高熱伝導性と高絶縁性を有することから集積回路の絶縁・放熱基板及び半導体用のヒーター絶縁材料としての応用が著しい現状に有る. 本研究では,この浮上式窒化法を用いる場合,Al粉末の浮上用と反応用に窒素ガスを用いる場合にAlN微粉末とともに表面が阻なAlNウィスカーが生成し,窒素とアンモニアの混合ガスを用いる場合に透明なAlNウィスカーが得られることを見出した.表面が阻なAlNウィスカーは焼結性に富むのでAlN粉末との複合化によりウィスカー強化AlNセラミックスの作製に適し,AlNセラミックスよりも約1.5倍の強度を有する高熱伝導性AlNセラミックスの作製が可能であることが分かった.透明なAlNウィスカーは焼結性に劣るもものの,強度と熱伝導性に極めて優れるので,樹脂用の強化材料(高熱伝導・高強度樹脂複合材料)に適することを見出した. また,Al粉末の窒化反応において,本浮上式窒化法を用い,未反応で未反応Alを含む生成粉末を合成し,次いで,充填層での窒化反応を行う(2段階窒化反応法)ことにより,生成AlN粉末の粒径が広く変化させることができ,また,AlN粉末とAlNウィスカーが共存するものも合成することが分かった.これは,複合セラミックスを作製するにあたり,混合・乾燥等の工程を省略できることになる.これらの研究成果を,今後,国際会議及び学術論文にて報告する予定である.
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