2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650675
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊熊 泰郎 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10159593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 恵理子 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (50291753)
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Keywords | 酸化セリウム / ネオジム / イットリウム / 格子定数 / 固溶体 / 酸素拡散 / 密度 / 点欠陥 |
Research Abstract |
酸化ガドリニウム、酸化ネオジム、あるいは酸化イットリウムと酸化セリウムの混合物粉体を均一沈殿法やシュウ酸塩法により合成し、シュウ酸塩法による試料については成形後焼結した。これらの試料の一部を加工した後各種温度、酸素分圧下で焼成し、X線回折による結晶相の同定、格子定数の決定、密度測定、不定比性の評価、酸素拡散係数の決定などの実験を行った。その結果以下のことを明らかにした。酸化ネオジム・酸化セリウム系では500〜1400℃の広い温度範囲において、所定温度で最初から加熱した試料と高温から冷却した試料の格子定数などが一致するので、0〜70mol%NdO_<1.5>の幅広い領域で固溶体を形成すること、しかし、低温では高濃度NdO_<1.5>の領域で相分離が観察され、固溶限界は温度依存性を示すことが分かった。また、400〜550℃における酸素拡散係数は750〜1100℃における値の延長上にあり、400℃の低温まで酸素拡散が速いことを明らかにした。酸化ガドリニウム・酸化セリウム系では幅広い組成範囲で密度測定などによる評価を行い、大部分の組成領域で酸素空孔モデルが支配的であることが分かったが、今後の詳細な検討も必要である。酸化イットリウム・酸化セリウム系では0〜40mol%YO_<1.5>の幅広い組成領域で酸素空孔モデルが支配的であるが、50〜80mol%YO_<1.5>の組成領域ではYO_<1.5>を母体とした陽イオン空孔モデルが支配的であることを明らかにした。以上の結果の一部は添加物イオン半径と関連して説明可能であった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] E.Shimada: "Electrochemical behavior of bisphenol A (4,4'-iso-propylidenediphenol) in the presence of Fe(III) species"Trans. Mater. Res. Soc. Japan. 27[1]. 177-180 (2002)
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[Publications] Y.Ikuma: "Effect of microwave radiation on the formation of Ce_2O(CO_3)_2・H_2O in aqueous solution"Solid State Ionics. 151. 347-352 (2002)
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[Publications] H.Bessho: "Fabrication and characterization of cerium oxide doped with gadolinium"Trans. Mater. Res. Soc. Japan. 27[4]. 671-674 (2002)
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[Publications] M.Kamiya: "AFM Observation of calcite surface after reaction with phosphate"Trans. Mater. Res. Soc. Japan. 27[4]. 723-726 (2002)
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[Publications] 日本セラミックス協会編: "セラミック工学ハンドブック第2版"技報堂. 778 (2002)