2001 Fiscal Year Annual Research Report
連続繰り返し曲げ加工によるアルミニウム―マグネシウム系合金の立方体方位の先鋭化
Project/Area Number |
12650691
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Research Institution | UTSUNOMIYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高山 善匡 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (60163325)
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Keywords | アルミニウム合金 / 連続繰り返し曲げ加工 / 立方体方位 / 集合組織 / 結晶方位分布 |
Research Abstract |
「連続繰り返し曲げ加工(Continuous Cyclic Bending;CCB)」は、板材表面を強加工、内部を低加工し得る新しい加工プロセスであり、その後の熱処理を組み合わせることにより意図的に表面と内部に異なった組織に制御できる。本研究では、CCBとその後の熱処理により、Al-Mg系合金の板材表面において先鋭化される「立方体方位」の形成機構およびその最適な加工・熱処理条件を明らかにすることを目的としている。今年度得られた成果は、以下のようにまとめられる。 (1)50パスCCB後熱処理し強い立方体方位が形成された板材に、再度50パスCCBを施し熱処理することを試みた結果、再CCB熱処理材の立方体方位の割合は増加しており、CCB+熱処理プロセスの繰り返しによりさらなる先鋭化が可能であることが明らかとなった。一方、20パスCCB/熱処理のプロセスでは、1回施した後立方体方位が先鋭化したが、2回繰り返すとやや立方体方位の割合が減少し、さらに3回繰り返すと立方体方位の割合は受入材よりの少なくなった。 (2)20パスCCB材をソルトバス中で3.6ks焼鈍した試料では、50パス材同様に立方体方位が発達したのに対し、Ar中および大気中で焼鈍した試料では、ランダムな集合組織を呈し、立方体集合組織が消失した。 (3)立方体方位形成に及ぼす被加工板材採取方向の影響を調べるために、板材から長手方向がRD方向及びTD方向にとなるようにWPを採取した。その結果、TD材ではRD材に比べてCCB後熱処理による立方体方位形成が乏しかった。 以上の結果から、連続繰り返し曲げ加工(CCB)と熱処理により強い立方体方位が形成され、CCB/熱処理プロセスにおけるCCBパス回数、熱処理雰囲気、熱処理時間、被加工板材採取方向、さらにはプロセスの繰り返し回数といったプロセス条件を選択・制御することにより結晶方位制御が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 小林正和, 高山善匡 他: "結晶粒成長のコンピュータ・シミュレーションにおけるモビリティの影響"日本金属学会誌. 65巻6号. 539-545 (2001)
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[Publications] M. Kobayashi, Y. Takayama, H. Kato, T. Shibayanagi: "Computer Simulation of Grain Growth Based on Orientation Data of Pure Aluminum"Proceeding of the First Joint International Conference on Recrystallization and Grain Growth. Vol.1. 233-238 (2001)
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[Publications] Y. Takayama, J. A. Szpunar, H.T. Jeong, T. Fujita, H. Kato: "Texture and Microtexture Development in an Al-Mg-Mn Alloy Sheet Worked by Continuous Cyclic Bending"Proceeding of the First Joint International Conference on Recrystallization and Grain Growth. Vol.2. 1223-1229 (2001)
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[Publications] Y. Takayama, J. A. Szpunar, H.T. Jeong: "Cube Texture Development in an Al-Mg-Mn Alloy Sheet Worked by Continuous Cyclic Bending"Materials Transactions. 42巻10号. 2050-2058 (2001)
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[Publications] M. Kobayashi, Y. Takayama, Kato: "Prediction of Microstructural Evolution during Grain Growth of a Pure Aluminum by means of Monte Carlo Simulation"Materials Transactions. 42巻11号. 2307-2315 (2001)