2001 Fiscal Year Annual Research Report
マグネタイト複合及びセル構造粒子の作製とその磁性体/メタノール合成触媒への適用
Project/Area Number |
12650692
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳満 和人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20180143)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 薫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011026)
|
Keywords | マグネタイト / 鉄酸化物 / コバルト酸化物 / ニッケル酸化物 / ナノ粒子 / 複合粒子 / 磁性体 / 触媒 |
Research Abstract |
本年度は、鉄酸化物系におけるα鉄/マグネタイト複合粒子の作製・評価とともに、コバルト酸化物とニッケル酸化物における複合粒子形成の可能性を探索した。 (1)ウスタイトの分解によるα鉄/マグネタイト複合粒子の作製; ウスタイト粒子を低温で熱処理することによって、α-鉄とマグネタイトからなる複合粒子を作製することができた。電顕観察から、この粒子は、粒子径が数十ミクロンであり、20ナノメートルのα鉄と60ミクロンのマグネタイトで構成された複合粒子であることが判った。飽和磁化は96emu/gであり室温で強磁性であったが、超常磁性は観測されなかった。 (2)鉄成分の選択エッチングによるセル構造マグネタイト粒子の作製; 鉄成分を硝酸アルコールによって選択的にエッチングし、セル構造のマグネタイト粒子を作製することができた。 (3)バルク体の作製; 上記試料を焼結することによって、バルクセメンタイトとバルク複合体、バルクセル構造マグネタイトを作製することができた。 (4)コバルト酸化物/ニッケル酸化物系における複合粒子作製の探索; コバルトウスタイト(CoO)とニッケルウスタイト(Nio)を作製し、熱分解によって上記と同様の複合粒子の作製を試みた。600℃以下の熱処理では分解反応は不可能であり、鉄系と異なり両ウスタイトの安定性が高いことが示された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] K.Tokumitsu, T.Nasu: "Preparation of Lamellar-Structured α-Fe/Fe_3O_4 Complex Particle by Thermal Decomposition of Wustite"Scripta Materialia. 44. 1421-1424 (2001)
-
[Publications] K.Tokumitsu, T.Nasu: "Synthesis of Nano-Structured Fe/Fe_O_4 Complex Particle by Thermal Decompositon of Wustite Powder"J. Metastable and Nanocrystalline Materials. 8. 435-440 (2000)