2001 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学プロセスによる自己組織化ナノ・スケールドットの制御析出
Project/Area Number |
12650694
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松原 浩 長岡技術科学大学, 分析計測センター, 助教授 (00202325)
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Keywords | 量子ドット / 無電解析出法 / 置換析出法 |
Research Abstract |
電子を極微小領域に閉じ込めるとバルク材料とは大きく異なる物性が出現し、従来とは桁違いの優れた機能をもつ電子デバイスが可能であると予測されており、多岐にわたる分野でその可能性が注目されている。本研究はこのような微粒子、ナノ・スケールの量子ドットを、大気圧下、室温付近で反応が可能で大がかりな装置や外部からの大きなエネルギーも必要としないソフト・プロセスである無電解析出、置換析出といった溶液/固体界面での電気化学反応を用いて作製することを目的とし、電気化学プロセスによる量子ドットの析出の可能性と、ドットの密度や大きさの主な制御因子について検討を行った。無電解めっきの初期析出物の利用可能性について検討を行ったところ、触媒化プロセスの繰り返し回数およびめっき液の酸性度により、ニッケルの量子ドット密度が制御可能であることが見いだされた。特にめっき液の酸性度については、同一の触媒化プロセスにより同密度の触媒核を付与した場合にもドット密度を変化させることが可能であることがわかった。水晶振動子法により析出物の重量をin-situモニタリングしながら析出を行うことにより、任意の時点で析出を停止することができNi量子ドットの制御析出が可能となった。また、置換析出法によるドット作成の可能性について検討を行ったところ、吸着性の強いスズ(II)を基板表面に吸着させ、スズ(II)のスズ(IV)への酸化にともない放出される電子によりルテニウム、パラジウムの置換析出が可能であることがわかった。この方法により表面のルテニウム被覆率30.70%が得られ、表面への微量金属担持を効率的かつ簡便に行えることがわかった。
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