2002 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃超高圧下でのTi-Al-Cr系L1_0型/L1_2型合金の傾斜機能組織
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12650704
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
高橋 知司 新居浜工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (30110159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南埜 宜俊 大阪大学, 大学院・工学研究科・応用理工学系, 教授 (30116107)
志賀 信哉 新居浜工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (60235512)
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Keywords | Ti-Al-Cr系合金 / 衝撃超高圧 / Ll_2構造 / 相互拡散 / 傾斜機能組織 |
Research Abstract |
Ti-Al-Cr系合金において、軽量耐熱材料の開発のための基礎的資料を得るため、1273K〜1573Kの5種類の温度でのTi/Ti-Al-Cr, Ti-Al/Ti-CrおよびTi・Al-Cr(Ll。)/Ti-Al-Cr(Ll_2)系合金の拡散対法による組織の傾斜化と相互拡散実験を行い、以下のような結果を得た.さらにはTi-Al、Ti-CrおよびTi-Al-Cr各種合金の高速衝撃実験を行いX線的および組織学的知見を得た. (1)各拡散対において傾斜組織が観察された.1373Kおよび1473Kでの拡散対Ti/Ti-Al-Cr(Tシリーズ)において、Matano界面付近で、最高硬度を有するTi-Al-Cr系合金のマルテンサイト組織を形成し、終端組成の合金側では残留β相を形成し軟化する.この傾向は他の温度も同様である. (2)本系合金におけるCrの拡散距離はAlのそれに比べて少し長い.また、本系合金の拡散路S字型を呈する.これらの傾向は他の実験温度においても同様である. (3)各温度において、2元系Ti-AlおよびTi-Cr系合金の相互拡散係数Dには、顕著な濃度依存性は有しないが、Ti-Cr系のDの方がTi-Al系のDよりも大きい.また、本3元系合金の相互拡散係数においても顕著な濃度依存性は有しないが、2元系のよりも小さいことが分かった. (4)1473K,24h保持後におけるTi-38.1Al-4.8Cr(組成at%)系合金の(L1_0材)の組織および硬さの変化は冷却速度に大きく依存することを報告したが(H13年度)、この傾向は、程度の差はあるが、他の温度でも同様な傾向があることを確認した.1473Kでのホットプレスによる(Ll_0)/(Ll_2)拡散対実験により、この合金ではAlの拡散距離が、Crのそれより長いことが分かった. (5)各種Ti基合金の高速衝撃実験により、Ti-14.3AllにはTi_3Alの生成が示唆され、非常に複雑な変形組織が観察された.Ti-4.8Cr合金では高速衝撃変形のみで微細な再結晶粒が観察された.
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