2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650720
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
尾崎 義治 成蹊大学, 工学部, 教授 (30054365)
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Keywords | 金属アルコキシド / テルル化鉛 / 化合物半導体 / 酸化物還元法 / リチウムトリメチルシリルアミド / テルルアルコキシド / 鉛アルコキシド / ナノ粒子 |
Research Abstract |
平成13年度はテルル化物としてPbTeについて検討した。Pbアルコキシド合成をPb塩とNaアルコキシドとの置換反応により行うとNaが不純物として不可避的に随伴することが知られている。そこでLiN(SiCH_3)_2を置換塩基とする新規な合成法を検討し、金属アルコキシド均一溶液を得る方法を確立した。反応式を次に示す。 TeCl_4+6LiN(SiMe_3)_2→Te[N(SiMe_3)_2]_4+2LiN(SiMe_3)_2+4LiCl PbCl_2+Te[N(SiMe_3)_2]_4+2LiN(SiMe_3)_2+4LiCl→PbTe[N(SiMe_3)_2]_6+6LiCl PbTe[N(SiMe_3)_2]_6+6Bu^nOH→PbTe(OBu^n)_6+6HN(SiMe_3)_2↑ この方法においても平成12年度で実施したCdTe合成の場合と同様、化合物半導体の構成元素であるPbとTeの両ソース原料の共存下での塩基置換反応では前駆体均一溶液を得ることはできず、上に示したように反応を逐次的に行うことが必要であった。得られたPbTe(OBu^n)_6溶液を分子前駆体として400℃の低温で結晶性PbTeが合成できることを確認した。本方法の特徴は半導体材料の特性劣化の原因となるNaのコンタミネーションを避けることができることに加えて、金属ビスアミド溶液のアルコリシスによって金属アルコキシド溶液を調製するためアルコキシキ基選択に対するプロセスの柔軟性が極めて高いことが特徴である。
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