2000 Fiscal Year Annual Research Report
強力超音波音場内に形成された反応場における異種高分子材料界面の接合機構
Project/Area Number |
12650721
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
渡辺 裕二 拓殖大学, 工学部, 助教授 (30201239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙北谷 英貴 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70313343)
栗山 卓 山形大学, 工学部, 助教授 (10186520)
足立 和成 山形大学, 工学部, 助教授 (00212514)
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Keywords | 超音波 / 超音波溶接 / 接合 / 溶接 / プラスチック / テフロン / 摩擦 / 振動 |
Research Abstract |
超音波プラスチック接合における接合機構を検討するため、今年度は研究内容を大きく2つに分けた。1つは超音波振動を与えたときの発熱機構のモデル化およびシミュレーションであり、もう1つは代表的な難溶着性材料と異種材との超音波接合の試みである。対象はいずれも2枚重ねにしたプラスチックフィルムの接合である。 前者では剪断振動を与えたときの発熱モデルとして、界面における摩擦発熱と材料の粘弾性に伴う粘性発熱に着目したモデルを提案し,シミュレーションにより発熱現象を定性的に明らかにした。その結果,現在利用されている周波数帯域では摩擦発熱が優勢であること,アンビルと下層フィルムとの間は完全固定が最良であること,フィルム界面の摩擦抵抗係数が小さいほど発熱量が大きいこと,材料の第1次共振点より充分に低い周波数領域では摩擦発熱が支配的であるが、共振点近傍のより高い周波数においては粘性発熱が支配的になること、などが分かった。さらにシミュレーション結果の評価のため、新たに捩り振動子を製作し,接合実験を行った。 後者では摩擦を加えたときの表面形状の変化により材料を3つの型に分類した。剪断型(代表例はテフロン:PTFE)、炭化型(代表例はポリイミド:PI)、溶融型(汎用プラスチック)である。溶融型の代表例として,ここではポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)を用いた。現在までにPTFE/PTFE、PI/PIおよびPTFE/PP,PTFE/PEの組み合わせについて接合状態が得られた。接合部剥がし面のX線光分光分析結果からは新たな物質の生成が見られないこと,SEMによる接合部の観察、および接合強度が引張り方向に強く剥がし方向に弱いことから、超音波振動による発熱と攪拌効果によって機械的に接合していることが分かった。さらに異種材料間の接合の可否を検討するため、ポリイミドと銅の接合実験も試み、接合状態を得た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渡辺一実,足立和成,村川英一: "捩り振動型超音波プラスチック接合の発熱機構"プラスチック成形加工学会誌「成形加工」. 12・10. 655-661 (2000)
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[Publications] 畠山友宏,渡辺裕二: "19kHz振動系によるテフロン/ポリエチレン及びテフロン/ポリプロピレンの超音波接合"電子情報通信学会 信学技報. US2000-16. 1-6 (2000)
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[Publications] 畠山友宏,渡辺裕二: "19kHz振動系を用いたポリイミドと銅の超音波接合における接合条件の検討"電子情報通信学会 信学技報. US2000-11. 27-32 (2000)
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[Publications] 亀橋健一,足立和成: "ねじれ振動超音波プラスチック接合における接合条件に関する研究"日本音響学会講演論文集(秋季). 871-872 (2000)
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[Publications] 長谷川浩史,足立和成: "強力超音波用ボルト締めランジュバン型振動子の最適設計に関する研究[2]-実験的検討-"日本音響学会講演論文集(秋季). 877-878 (2000)
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[Publications] 渡辺裕二,畠山友宏: "溶着が困難なプラスチック材料の超音波接合"成形加'00(プラスチック成形加工学会年次大会論文集). 213-214 (2000)