2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650756
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 修一 山口大学, 工学部, 教授 (80144921)
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Keywords | バイオセンサー / 酵素免疫測定 / クロマトグラフィー / 抗原抗体複合体 / サイズ認識分離 / 免疫反応 / 抗体固定化 / サイズ排除クロマトグラフィー |
Research Abstract |
免疫バイオセンサーは内分泌撹乱物質(環境ホルモン)をはじめとする環境中の微量物質の有力な分析法として期待されている。本研究は簡単な非標識高性能免疫バイオセンサーとしてミクロクロマトグラフィーバイオセンサーを提案している。本年度は上記バイオセンサーの基礎的知見を得るために、はじめに96wellマイクロプレートによるサンドイッチ酵素免疫測定法の測定範囲や再現性について調べた。次に抗原抗体複合体と遊離抗体のサイズ認識分離(SEC)を検討した。 1)酵素免疫測定法の基礎的検討 抗原にウシ血清アルブミン(BSA),抗体に抗BSA抗体を用いて、96wellマイクロプレートによるサンドイッチ酵素免疫測定法の基礎的検討を行った。妨害物質の顕著な影響は確認されなかった。抗体濃度が2μg/ml以下では反応生成量が少なくなるものの6〜30μg/mlの範囲では影響はないことが分かった。抗体固定化時間について1分にまで短くするとほとんど検出できなくなるが10分以上固定化させると安定した測定結果が得られた。10ng/mLから100ng/mLが良好な測定範囲であった。 2)抗原抗体複合体と遊離抗体のサイズ認識分離 抗原にBSA、抗体に抗BSA抗体を用いて抗原抗体複合体と遊離抗原、遊離抗体の分離挙動を高性能サイズ排除クロマトグラフィー(HPSEC)を用いて検討した。HPSECカラムはTSKSuperSW3000(4μm,4.6mmI.D.x30cm)を使用し移動相10mMphosphate buffer+0.1MNa_2SO_4、流速0.2mL/min,温度25℃,sample10μLで実施した。BSAのピークが低くなり、BSAは抗BSA抗体と結合して抗原-抗体複合体を形成したことが分かった。また、複合体、遊離抗体、遊離抗原はよく分離されている。 以上マイクロプレート法で再現性と精度を確かめたBSA-抗BSA抗体系をHPSEC分離したところ抗原抗体複合体を簡単に分離定量できる可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Yamamoto,E.Miyagawa,: "Dynamic binding perfor mance of large biomolecules such as γ-globulin, virus and virus-like particles on various chromatographic supports,"Progress in Biotechnology,. Vol.16. 81-86 (2000)
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[Publications] 宮川英二,山本修一: "ヒトT細胞白血病ウイルスII型特異的モノクロナール抗体によるウイルス抗原精製"化学工学論文集. Vol.27. 186-190 (2001)