2000 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体中で機能する酵素複合体の創製とその工業的利用
Project/Area Number |
12650759
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
三島 健司 福岡大学, 工学部, 助教授 (40190623)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 清 福岡大学, 工学部, 助手 (40299540)
長谷 昌紀 福岡大学, 工学部, 教授 (30078646)
|
Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 酵素 / 高分子 / 界面活性剤 / コソルベンシー / 酵素反応 / 合成 / 被覆 |
Research Abstract |
本研究では、超臨界二酸化炭素中での高分子被覆酵素の特異反応による生分解性高分子やタンパク質の合成方法について検討した。酵素を超臨界二酸化炭素中で酵素の特異な機能を発現させるために、超臨界二酸化炭素と極性有機溶媒のコソルベンシーを利用した酵素の高分子界面活性剤による被覆方法を確立した。さらに得られた高分子界面活性剤被覆酵素を用いて、超臨界二酸化炭素中でラクトン類の開環重合が可能であることがわかった。超臨界二酸化炭素中でのラクトンの開環重合の基礎的な知見として、モノマーであるラクトンの超臨界二酸化炭素に対する溶解度を流通法で測定したところ、環状構造を有するラクトン類は、同定度の分子量を有する有機物質に比べ、高濃度で超臨界二酸化炭素中に溶解することが分かった。また、ラクトン類の溶解度を溶液モデルを用いて推算できる可能性が示された。さらに高分子界面活性剤の超臨界二酸化炭素中での状態を耐圧窓付きセルを有する高圧セルを用いて観察したところ、酵素を高分子界面活性剤で被覆することにより、酵素は超臨界二酸化炭素中で安定的に分散することが分かった。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] K.Mishima,K.Matsuyama,D.Tanabe S.Yamauchi,T.J.Young,K.P.Johnston: "Microencapsulation of Proteins by Rapid Expansion of Supercritical Solution with a Nonsolvent"AIChE Journal. 46・6. 857-865 (2000)
-
[Publications] 三島健司,松山清,山内悟留,古瀬靖久: "超臨界二酸化炭素を用いたタンパク質含有マイクロカプセルの製造"化学工学シンポジウムシリーズ. 64. 201-204 (2000)
-
[Publications] K.Mishima,K.Matsuyama,M.Baba,S.Yamauchi,K.Takahashi,N.Yamasaki: "Solubilities of Undecanolide and Pentadecanolacton in Supercritical Carbon Dioxide"J.of Chem.Eng.Data. 46・1. 69-72 (2001)
-
[Publications] 三島健司,松山清: "超臨界二酸化炭素を用いたマイクロカプセル化技術の開発"オレオサイエンス. 1・4. 13-19 (2001)
-
[Publications] S.Maeda,K.Mishima,K.Matsuyama M.Baba.T.Hirabaru,H.Ishikawa: "Solubilities of Azobenzene,p-Hydroxyazobenzene, and p-Dimethyl-azobenzene in Supercritical Carbon Dioxide"J.of Chem.Eng.Data. (印刷中).
-
[Publications] 三島健司: "超臨界流体の機能性医薬品への応用の可能性"ファームテクジャパン. 16・3. 365-373 (2000)