2001 Fiscal Year Annual Research Report
金属間化合物の触媒特性の解明およびそれを生かした高機能触媒の開発
Project/Area Number |
12650777
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 隆之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40186797)
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Keywords | 金属間化合物 / パラジウム / 鉄 / フェロセン / CVD / 微粒子 / アセトキシル化 / シクロヘキサン脱水素 |
Research Abstract |
Pd-Geなどの遷移元素-典型元素、Pd-Feなどの遷移元素-遷移元素の粗み合わせによる,金属間化合物を、以下の方法でシリカゲル上に高分散担持した。まず、Pdなどの遷移元素をincipient wetness法により、シリカゲル上に1〜5wt%担持した。水素還元後、水素をキャリアガスとしてGe(acac)_2、フェロセンなどの第2成分の錯体を蒸気で供給し、所定温度でCVD処理することによりそれらの錯体を遷移金属上で分解した。水素気流中でさらに温度を上げ、金属間化合物形成を促進した。XRDにより担持した粒子の結晶構造を同定した。CVD処理温度、処理時間および錯体の気化温度を変えることにより、目的の金属間化合物単一相の粒子を得た。還元前処理を施した金属間化合物のXPSスペクトルを測定し、各元素が0価の状態であることを明らかにした。 以上のように調製した、高分散担持金属間化合物微粒子を触媒として、H_2-D_2交換反応、アセチレンの水素化反応を行った。非担持金属間化合物と比較し、高分散微粒子化により触媒活性が3桁向上した。アセチレンからエチレンが高選択的に生成するという金属間化合物の特異な選択性は、微粒子化しても顕著に観察された。一方、非担持のTi_3PtおよびTiPt_3がPt単体より高い水素解離能をもつことを見出した。さらにトルチンのアセトキシル化に対し触媒として用いたところ、シリカに担持したPd_3Bi、Pd_3Pb、PdInなどがPd/シリカと比較して、はるかに高い収率で酢酸ベンジルを与えることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takayuki Komatsu: "Ti-Pt intermetallic compound catalysis more active than Pt for hydrogen dissociation and ethylene hydrogenation"Chemical Communications. 12. 1080-1081 (2001)
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[Publications] Ayumu Onda: "Preparation and catalytic properties of single-phase Ni-Sn intermetallic compound particles by CVD of Sn(CH_3)_4 onto Ni/silica"Journal of catalysis. 201. 13-21 (2001)