2000 Fiscal Year Annual Research Report
Y-P-Y型不斉配位子による不斉反応場構築と多点制御不斉反応
Project/Area Number |
12650856
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山岸 敬道 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (70087302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増井 大 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (10315757)
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Keywords | N-P-N型配位子 / ホスフィンジアミン配位子 / ビスオキサゾリルホスフィン配位子 / リン不斉中心 / 不斉アリルアルキル化 |
Research Abstract |
二種類の配位性ユニットを持つY-P-Y型配位子において二つのYの内一方を選択的に金属に配位させることができれば、リンを不斉中心とする不斉場を構築することが可能となる。さらに残った配位性ユニットYは基質や反応試薬との相互作用が可能であり、不斉反応に際しての多点制御により高い不斉誘導を達成することが期待される。N-P-N型配位子として光学活性フェネチルアミンユニットを持つ不斉ホスフィンジアミン配位子((S,S)-R-P(o-(Me_2NCH(Me))C_6H_4)_2)(R=Ph,^iPr)および光学活性2-置換オキサゾリンユニットを持つ不斉ビスオキサゾリルホスフィン配位子((S,S)-R-P(Ox-R')_2)(R=Ph,^iPr;R'=Me,^iPr,^tBu)を種々合成し、Pd,Rh,Ni,Pt,Ru等への選択的配位の有無を^<31>P-NMR及び^lH-NMRで検討した。平面正方型の錯体を形成する金属では生成するジアステレオメリックな錯体の一方への大きな偏りが認められ、二つのNの一方が金属へ選択的配位をすることが結論された。この選択的配位はビスオキサゾリルホスフィン配位子が配位したπ-アリルパラジウム錯体[Pd(C_3H_5)((S,S)-PhP(Ox-^iPr)_2]PF_6のX線構造解析でも確かめられた。選択的配位の程度はリンについた置換基あるいは光学活性ユニット上の置換基に依存することが認められた。 ビスオキサゾリルホスフィン配位子を有するパラジウム錯体を用いたエナンチオ場選択不斉アリルアルキル化反応では95%ee以上の不斉選択性が得られ、不斉場の有効性が示された。
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