2000 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織性を有する導電性高分子を用いた高組織体の構築
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12650888
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 助教授 (10245798)
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Keywords | ポリチオフェン / 導電性高分子 / 自己組織性 / 立体規則性 / Langmuir-Blodgett法 / 光学特性 / 電気特性 / 組織化 |
Research Abstract |
本年度の研究で以下のことが明らかになった。 1)新規精密重合法による自己組織性高分子の合成 6種類の立体規則性を有するポリ(3-アルキルチオフェン)の合成に成功した。さらに、側鎖末端にフッ素基を有する立体規則性ポリチオフェンやカチオン基を側鎖に持った立体規則性ポリチオフェンを合成した。 また、精密重合法の一つであるマトリックス重縮合法を用いて、ポリアニリン微粒子の合成を試みた。その結果、粒径がサブミクロンオーダーのポリアニリン超微粒子を得ることができた。この手法を用いると、マトリックスポリマーの水素結合性を変えることでポリアニリン微粒子の粒径を幅広く制御できることがわかった。 2)高分子の自己組織性及び構造解析 6種類の立体規則性を有するポリ(3-アルキルチオフェン)の規則性と自己組織性の関係をX線回折測定を用いて検討した。その結果、立体規則性の向上が自己組織性を高めることが明らかになった。さらに、立体規則性と側鎖間相互作用が自己組織性の熱的な変化に大きな影響を与え、自己組織性の高いポリマーに特有な相転移をもたらすことがわかった。 3)薄膜の作製と組織化 これらの立体規則性、および自己組織性を有する導電性高分子は、薄膜形成プロセス中に自律的な配向や組織化を示すことが、Langmuir-Blodgett法による薄膜化によって明らかになった。さらに、これらの高組織化により導電性高分子の吸収、蛍光等の光学的特性が変化し、組織化を制御することによって光学特性や電気特性を自在に制御できることを示唆した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Kobayashi: "Distribution of the effective conjugation length of polythiophene determined by its absorption and |χ^<(3)>|spectra"Journal of Nonlinear Optical Physics & Materials. 9. 55-61 (2000)
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[Publications] T.Kobayashi: "Self-trapped exciton dynamics in highly ordered and disordered films of polythiophene derivative"Physical Review B. 62. 8580-8583 (2000)
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[Publications] Wee Yee Lim: "Dependencies of Field Effect mobility on regioregularity and side chain length in poly(alkylthiophene)films"IEICE Transactions on Electronics. E83-C. 1071-1075 (2000)
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[Publications] Keiichi Kaneto: "Alkyl chain length dependence of Filed-Effect mobilities in regioregular poly(3-alkylthiophene)"Jpn.J.Appl.Phys.. 39. L872-L874 (2000)