2000 Fiscal Year Annual Research Report
220GT型練習船の大型船操縦特性への擬似化についての研究
Project/Area Number |
12650905
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
岩崎 寛希 大島商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (70149970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 啓介 大島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (50132642)
井上 欣三 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (00031477)
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Keywords | 大型船の操縦特性 / 操縦特性の擬似化 / 220GT型練習船の特性劣化 / 大型船の操縦訓練 |
Research Abstract |
太型船操縦シミュレータは、大がかりな設備が必要となるが、やっと本校も設置に漕ぎ着けた。しかし、同シミュレータを設置、運用したとしても、実船での操船臨場感を体現しつくすことができるというものではない。そこで、現有練習船(220GT)の操縦特性を、訓練対象である大型船並みに劣化させ、あたかも大型船を操縦しているような体験ができる制御システムを構築した。そうすることで、同シミュレータで繰り返し大型船の操縦特性を訓練した後に、訓練の仕上げとして、(大型船に擬似化した)実船で操縦体験を得られるようにした。 本年度の研究は、(1)現有練習船(220GT)の操縦運動力学モデルを同定した。(2)擬似化対象大型船の同モデルを7船種同定した。(3)(1)、(2)を実船と仮定し、(2)に舵角、プロペラ回転数を入力した場合の運動を予測する。その対象船の運動に、(1)がトレースするための擬似化制御モデルを構築した。この際、学校側と船を無線LANでつなぎ、係留時に陸上から遠隔操縦が可能なシステム用いて、この制御モデルのチューニングを行い完成度を上げた。(4)(2)、(3)を実船に搭載し、実証実験を行った。 成果としては、実船実証試験にて、特設舵輪に対する大型船の運動に、わずかに遅れはするが練習船が追従している時系列が得られた。論文成果として、本研究の遂行上かかせなかった、制御モデルのチューニングのための「キャンパス無線ネットワークの構築」を昨年10月に発表した。また、「220GT型練習船の大型船操縦特性への擬似化」として、3月に日本航海学会に投稿する。なお、その実証試験について朝日新聞の取材を受け、平成13年2月4日(日)10版社会面34に記載された。
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Research Products
(1 results)