2001 Fiscal Year Annual Research Report
ツツジ類への耐暑性と四季咲き性賦与に関わる生態育種
Project/Area Number |
12660031
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
坂田 祐介 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70041671)
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Keywords | ミツバツツジ / ヒラドツツジ / クルメツツジ / 耐暑性 / 四季咲性 / 花色 / 生態育種 |
Research Abstract |
2001年度交配実生の生育:2001年3月〜6月に,ミツバツツジ類間での交配と,キンモウツツジ×ヒラドツツジ及びマルバサツキ×クルメツツジの交配を行い,同年11月に採さく後,12月にセルトレイに播種し,発芽したものを32℃の高温下で育苗した.発芽2ケ月後の2002年2月中旬の生育は,いずれの交配実生もおおむね良好で,生存率は70〜95%の範囲にあり,2000年度交配実生に比べると,生存率はやや高い値を示した. 2000年度交配実生の生育:2000年2月中旬〜6月上旬交配の実生を,同年12月〜2001年6月と10月〜2002年2月に高温下で育苗した場合の生存率は,ほとんどの交配組み合わせで徐々に低下した.とくに,マルバサツキ×クルメツツジ,コバノミツバツツジ×オンツツジ,イワツツジ×オンツツジの一部の交配組み合わせで,2001年7月〜9月にかけて著しく枯死した.組み合わせしだいでは夏季の高温・多湿が耐暑性に関する節いになっていると推察された. 1999年度交配実生の生育:枯死せず生き残ったものを,2000年9月からビニルハウス内で育苗したものの生育は良好で・ミツバツツジ類間,マルバサツキ×クルメツツジ,キンモウツツジ×ヒラドツツジのいずれの交配実生も生存率は低下しなかった. 1997年度交配実生の形質:ミツバツツジ類間での交配では,コバノミツバツツジを親にすると低木化と小葉化及び落葉する傾向があり,常緑のサクラツツジを親にした場合は実生は常緑であった.キンモウツツジ×ヒラドツツジでは葉型はキンモウツツジ型であった.この交配では,185個体中89個体が2001年9月〜2002年1月に開花した.開花のピークは11月で,「キンモウツツジ×御代の栄」でその傾向は著しかった.花色測色の結果,「キンモウツツジ×曙」では朱赤と赤紫,「キンモウツツジ×大紫」では紅と赤紫,「キンもウツツジ×御代の栄」では白,ピンク,朱赤,紅色であった.
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